黒い嫉妬
ベルトルト



僕の心の中で渦巻いているものの名前は


























「 ねぇ、ロラン 」

「 何? 」

ロランは僕と話しているのに
どうして僕を見てくれないのだろうか

ロランの視線はいつもあいつに向いている
そのたびに僕は 何かどす黒いものが心の中に渦巻いている気がするんだ




あいつがいなければ、ロランは僕を見てくれるんだろうか
僕の話を聞いてくれるのだろうか



そう思って 僕はあいつを殺した 僕からロランを奪うあいつを

そうすれば ロランは僕を好きになってくれる

やっと…

やっとだ






「 ベルトルトっ!? 何言ってるんだよ 何で… 」

あれ? どうしてかな

「 何で 」

どうして君は



「 ロラン どうしたの? 」

僕はロランに近づいた
けれど、ロランは後ずさる

「 くっ…、来るなっ 」


何故、君は怯えているの?

あいつを殺せば ロランは僕を見てくれると思ったのに




「 ロラン 逃げないでよ 」

また一歩

「 僕は君が 」

また一歩と
僕はロランに近づく

「 止めろ… 来るな 来るなっ!! 」


「 どうしてそんなこと言うの? 僕は君が好きなのに 」


「 …て 」

「 ロラン… 」

「 助けて 」

ロランはその言葉の後にあいつの名前を呼ぶんだ




また僕の心にどす黒いものが渦巻く



その後の事を僕は覚えていない

でも、ロランは僕の物になった
話しかけても 答えてはくれないけど
虚ろな目で僕を見てくれるんだ





これでもう ぼくはあの黒い嫉妬をしなくて済むんだ














☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

・モブさんにベルトルトかエレンの病んでるのが読みたいと言われたので 書いてみました
・ちゃんと病んでルトですかね…










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