それは、ある日の事
「 おい、シルヴィアはどうした 」
「 え? …朝はちゃんと起こしましたけど 」
いつもはペトラとうざいくらい一緒にいるシルヴィアがいないことに気がついた
そういえば、シルヴィアを毎朝起こすのは日課になっているのだと、いつか本人から聞いたことがある
いい加減自分で起きろ と言ってはみるものの まったくその気が無い
まぁ 後から姿を現すだろう と思い、どう仕置きをしようかと考えていた
バタンッ!!
部屋の扉が勢いよく開かれた
しかし、現れたのはシルヴィアではなく
「 リヴァーイ♪ ヤッホー 」
巨人廃のハンジ・ゾエだった
「 てめぇ、何しに来た 」
「 おぉ 怖い 怖い そんな睨まないでよ 」
怖い顔で睨むリヴァイとそれをへらりとした顔で答えるハンジ
ペトラはいつの間にか部屋から居なくなっていた
「 ねぇ、シルヴィアは? 」
「 知らねぇ 」
何故こいつがシルヴィアを探してるんだ
こいつの興味は巨人かエレンにしかないと俺は思っていたのだが
「 そっか〜 じゃあシルヴィアの可愛い姿を見てないんだね 」
「 は? 」
人類最強である俺としたことが、変な声を出してしまった
「 じゃあ、私はシルヴィアを探してくるから 」
「 ちょっと待て 」
リヴァイはハンジの肩を掴んで部屋から出ていくのを阻止する
「 ちょっ 痛い! 痛いよリヴァイ 」
「 お前 シルヴィアに何した 」
シルヴィアはうざいやつではあるが一応は自分の部下である
「 や、あのね 巨人に効く薬を作ってたらさ… 」
「 どうしたらシルヴィアと巨人が結び付く? 」
肩を掴んだ手に更に力が加わる
「 ………………実験台に 」
「 てめぇ、人の部下に 」
「 でっでも、私で役に立つならって 」
流石にリヴァイの気迫にビビったのかハンジは焦る
「 ほぉ… じゃあお前はその言葉だけで遠慮することなくシルヴィアを実験台にしたのか 」
リヴァイの低い声がいつにも増して更に低くなる
リヴァイがハンジの頭を掴もうとしたときに部屋のドアが開き、バタンッ! と本日二回目の大きな音がした
「 兵長!! 助けて下さいっ!! 」
助けを求めて入ってきたのは話題のシルヴィアだった
シルヴィアの格好は、何故か壁外へ行くときに着る緑のフード付きポンチョを上に着ていた
「 なっ!? シルヴィア 待て 」
そして次に入ってきたのはオルオだ
「 ちょっと!! オルオ退きなさい 」
オルオを追いかけてきたのかペトラもやって来た
「 何だ 一体… 」
「 兵長 実は、 かくかくしかじかで… 」
ペトラがリヴァイに現状を報告する
報告によると シルヴィアが壁外調査でもないのにポンチョを着てしかもフードを被っているのを追及したオルオがフードを外そうとした時にペトラがそれを止めたらしい しかし、オルオはそれでもフードを外そうとし、シルヴィアはここまで逃げてきた、 と
「 へいちょう… 」
シルヴィアが今にも泣き出しそうな声を出した
「 …泣くな 」
「 う…、 はい 」
しかし、どうしたものかとリヴァイは対応出来ずにいた
「 とにかく …オルオ お前は下がれ 」
「 ええっ!? 」
「 ペトラ 連れていけ 」
「 はい!! 」
オルオが居てはまともに話は出来ないと判断し、オルオには有無を言わさずにペトラに連れて行かせる
「 で 話の途中だが 」
リヴァイがその言葉を言いかけたときだ
「 ねぇ、シルヴィア その可愛い姿を見せておくれ!! 」
変態ハンジがシルヴィアに迫っていた
「 あっ!? 駄目ですっ!! 」
ハンジはシルヴィアが被っているフードを無理矢理に剥いだ
其処に居たのは、猫耳が生えたシルヴィアだった
「 おい、ハンジ …これはどういう状況だ? 」
その後、暫くハンジの姿を見ることはなかった
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
・こんなに長くするつもりは無かったんですが…
・多分、ハンジをぶちのめした後にリヴァイさんは夢主の頭を撫でるはず…
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