・Guten Tag
太陽も空の真上にきたころ
私は対人格闘の訓練をしていた 太陽は私に容赦なく照りつける 汗が凄い量だ
少し休憩しようと日陰のある木の下に座り込んだ
「 あっつ〜 」
「 汗凄いですね… 」
掃除用の格好をしたエレンくんが箒を持ってやって来た
多分、兵長に言われたんだな
「 お、エレンくんじゃん こんにちは 」
「 こんにちは 」
「 今日は庭掃除? 」
「 はい
兵長が草ひとつ残すなって 」
「 半日じゃ無理だね 」
「 …ですよね 」
あはは… とエレンくんは笑っていたが、遠い目をしていた
「 シルヴィアさんは対人格闘の訓練ですか? 」
「 うん 今は休憩中だけどね 」
「 あの… 」
「 ん? 」
「 今度 俺に対人格闘の稽古をつけてくれませんか? 空いてる日でも良いんで… 」
少し緊張しながらエレンくんはそう言った
「 良いよ
でも何で私? 」
「 兵長に対人格闘ならシルヴィアさんがちょうど良い って 」
兵長がした方がいい気がする… だって元ゴロツキだし 強いし
「 兵長の方がいい気がするけど? 」
そう言うと エレンくんは
「 …兵長と対人格闘したら、巨人を駆逐する前に死にそうです 」
「 あぁ 成る程 」
人類最強だしね
私が兵長と対人格闘をしたときもヤバかった
寿命縮んだよ3年くらい
「 なのでシルヴィアさん、お願いします 」
「 はーい …エレンくん箒で掃くふりして 」
「 え? 」
「 兵長の足音がする 」
はやくはやく とエレンくんを急かした
案の定、兵長があの格好をしてやって来た
「 じゃあエレンくん 頑張ってね 」
「 えぇっ!? 」
私は兵長という危機を回避するべくその場から退散した
私が居なくなった後、エレンくんは兵長に扱き使われたことだろう
「 あ、 兵長に こんにちはって言うの忘れてた 」
まぁ いいか
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