我輩は


我輩は猫である―
なんて今頃ダサいのである

書き出しから自己主張の激しい奴だなんて思われるのはうんざりだ
今さらだが、僕の名前はルル 女みたいな名前だが 僕はれっきとした男だ 三毛猫の
そして「鮮魚イワトビ」の看板猫だ
いつもの定位置である店先のイスに置いてあるクッションの上に座っている まぁ 招き猫代わりとでも言っておこう

今日はとある人物について話をしよう
その人物とは 黒い髪に海のように蒼い瞳をした男子高校生だ 近くのイワトビ高校の制服を着ている

そいつはいつもサバを買って 僕の頭を撫でて帰る
魚には色んな種類がある、この「鮮魚イワトビ」にも毎朝、ご主人が沢山の新鮮な魚介類を仕入れてくる (僕は涎が止まらない)

沢山の種類がある中で「サバ」しか買わないそいつは凄いと思う

ご主人は、いつも「サバ」を買って帰るそいつのことを覚えて 「サバの兄ちゃん」と呼ぶ始末だ


ほら 噂をすれば何とやらだ

奴がやって来た







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