大切な
白龍
「 神官様 止めて下さい!」
「 やだね 」
「 離して下さい! 私には仕事がまだあるんですからっ」
「 サボれば良いだろ 」
「 駄目ですっ 」
あぁまた 神官殿が香樹の仕事の邪魔をしている
香樹は俺の女官のはずがいつの間にか神官殿の世話までしていたことをこの間、香樹自身から聞いた
「 あっ 白龍様」
そう言って此方に顔を綻ばせながら香樹は走ってやってきた 「おいっ 待て香樹」
そして神官殿まで
「 神官様 来ないで下さい!」
香樹が俺の背中に隠れてヒョコッと顔を出しながら言った
そして、そのまま背中に抱き着いてきた 俺としては その…むっ胸が当たって正直ちょっと恥ずかしいのだが
「 白龍 お前、何顔赤くなってんだよ」
「 っ!? あっ赤くなどっ」
「 女に しかもこんなやつに抱き締められて赤くなるとか…」
「 こんなって何ですか神官様 こんなって!!」
「 そのままの意味に決まってんだろ 」
「 神官殿 」
「 んだよ 」
「 香樹は俺の女官です 」
「 あぁ?」
「 そして 俺の大切な人でもあります」
「 だからどうしたよ」
「 神官殿には渡しませんよ」 「 はっ んなもん俺のセリフだ お前こそこいつは渡さねぇからな」
「 あっ あのっ/// お二人とも止めて下さい」
「 香樹は黙って(ろ)(下さい!) 」
「……はい」
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