晴れの日
マスルール


今日は確かマスルールが暇だったはず と彼を探す

まぁ八人将なのだから休みが無い訳ではないが 彼はよくサボるくせがある

朝だって、会議中にあくびをしていたし
昼寝をしているのを昨日はみかけたし


マスルールと会ったのはいつだったっけな



確かこんなに天気の良い晴れの日だったな


あの頃のマスルールは私より背が小さかったはず

私はマスルールより二つ歳上だ だから弟のように接していた 現在進行形で今もだ


しかし 彼は成長するにつれ体が大きくなり 背を越されてしまった 前は私がよくマスルールの頭を撫でていたのに今では時々、マスルールが私を撫でるようになった

兄にも撫でられることはあるが 兄の手とマスルールの手とでは全く違う

白くて優しい兄の手 大きくて温かい彼の手

どちらも好きな手だけど

たまにシン王に『なんで俺には撫でさせてくれないんだ』と恨みがましく言われたような
それを兄は『シン、ルカーナを撫でる前に仕事を終わらせて下さいね(誰が撫でさせるか、ふざけんなよ)』と真っ黒い…というかドス黒いオーラをまといながらニコリと笑っていた
あれは私でも怖かった うん




あ、話反れた

「何してんすかルカーナさん」

お、噂(というか話)をすれば マスルールが出てきた

「ん? 何でもないよ それよりマスルール 今日暇? 」

「 まぁ… どうかしたんすか? 」


「 ちょっと 買い物に付き合ってほしくて 駄目? 」

マスルールに荷物を持たせることになるから一応確認をとっておく


「 良いっすよ ルカーナさんが言うなら 」

マスルールは優しいからすぐに返事をする

「 ありがとう じゃあ何か奢るね 」

何が良いかなぁ



そうして1日は過ぎて行く

晴れの日が私は大好きだ








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