むっくんがかえったあと わたしはへやでえほんをよんでいました
ドアがあくおとがして ドアのほうをみるとおにいちゃんがたっていました
おにいちゃんにどうしたのかときこうとしたとき
「 もか 」 とよばれて つぎのしゅんかんにはおにいちゃんにだきしめられていました 「 おにいちゃ… 」
くるしくて おにいちゃんにいいました でもはなしてくれません
「せいじゅうろう おにいちゃん」 またいいました
おにいちゃんのなまえをいったとき、すこしくるしくなくなりました
「 もかは敦のほうが好きか?」 ときいてきました
「 敦のほうが優しいだろう 」ともいいました
でも わたしは 「むっくんじゃなくて おにいちゃんがいい」 といいました
わたしはおにいちゃんが
あそんでくれなくても
えほんをよんでくれなくても
おひるねをしてくれなくても
おにいちゃんが やさしくなくても
おにいちゃんがわたしの め をつぶしたとしても
きらいになることはありません とても すきなのです だから そうこたえました
すると、おにいちゃんは また 「 もか 」
となまえをよんでぎゅぅーとだきしめました
おにいちゃんのかおがみえません
でも、おにいちゃんはすこしないているような そんなきがしました
あのひからずっとこたえてくれなかったおにいちゃんが こたえてくれたことがとてもうれしかったのです
わたしもおにいちゃんにだきしめられながらいっしょに なきました
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