最近の陽ちゃんは怪我をよくしている、と大ちゃんに話すと
「 ちっせー頃からいつも怪我してただろ、俺と一緒によ 」

そう言っていた

小さい頃から大ちゃんと二人で何かあるごとによく怪我をしていたのを知っていたが、中学に上がってからはそんなことは無かった




陽ちゃんにどうして怪我をしたのか聞いても話を反らされてしまう
本人は、軽い怪我だからすぐに治ると言うだけ















「 ねぇ陽ちゃん 」

「 さつき? 」

「 私に何か隠して無い? 」

「 何も無いよ 」

「 本当に 何も? 」

「 うん 」

「 でも この前は何でミドリンのジャージ借りてたの? 」


「 あれは… ジャージを忘れたから 」

「 怪我もしてたよね 」

「 転んだだけ 」

「 私、陽ちゃんに何かあったらって思うと凄く心配なんだよ? 」


「 大丈夫だよ、さつき 」

「 陽ちゃん? 」

「 さつきは何も心配しなくていいよ だから、そんな顔しないでよ さつきは笑ってるほうが可愛いんだからさ 」


私の両肩に手を置いて真っ直ぐ見つめる双眸は私を安心させた



だけど、それと同時に私には何故か陽ちゃんが危うい様に見えた









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