私の名前は杠サトリ それは1ヶ月前までの話になる。 あの日、私はバイトからの帰宅途中だった。やっと家に帰ってゆっくりできる、そう思った時だ、グサリと突然背中に衝撃が走った。 痛みに顔を歪め膝を付き、ゆっくりと後ろを振り向くと暗闇で顔ははっきり見えなかったが体格からして、男だと分かった。 男は私の背中に刺したナイフを抜き取り、あろうことかまたその傷口を深く抉るように刺したのだ。

「い゙っ!? っ……」

(帰ってゆっくりNARUTOを読みたかったのにな……)

私はそのまま出血多量で死んでしまったのだった。





















――パチリ と私は目を開けた。

死んだはずの私が何故? そう思った。目の前には木目の天井が見える。そして周りには柵のようなもの。ベッドにでも寝ているのか。起き上がろうとするが、出来なかった。私は手を使い、必死に立とうとした。その時気付いた、私の手が小さくなっている事に。手だけではなく足も、体すべてが小さくなっていた。これではまるで赤ん坊じゃないか!? 私が抵抗していると、遠くから足音が聞こえた。


「 あらあら、サトリ だめよ、そんなに暴れちゃ 」

女の人の声だ。どうして私の名前を知っているのだろう。 女の人は私に近づく。その顔はどこかで見たような気がする。
黒髪の、優しそうな顔をした女の人は私の顔を覗き込む。近くで見ると、本当に美人だ。やはり家系は素晴らしいものだと思ってしまう。見たことのある女の人の名前は『うちはミコト』 つまり、あの週刊少年●ャンプで連載中の人気漫画『NARUTO−ナルト−』に出てくる、うちは兄弟の母親だった。


「あー!?、うー!! (何で!?ありえない!!)」

当然ながら赤ん坊の私は声がだせなかった。

「どうしたの? ミルク? それともオムツ?」


困った顔でも、とっても美人なのは凄いと思う。私は驚き、動揺しながらもそう思った。





−−そして私の第二の人生は幕を開けた。











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