ヒメウツギ




黒子くんはいつも影が薄くて この間だって授業中 先生に


「 じゃあ この問いを 黒子に… ん? 黒子は居ないのか じゃあ空野 やってみろ 」


なんて言われて しかもそのあと私が当てられるし
私の隣にいるのに何故か先生やクラスの皆は気づいてないというのはどういうことなのだろうか



「 はぁ… 」
ため息を吐くと隣で本を読んでいた黒子くんに

「 彼方さん ため息なんてしてどうしたんですか? 」

と聞かれた
「 いや 何でもないよ 」

「 そうですか? 」

「 そうだよ 」


暫く二人の間に沈黙が流れた




「 そう言えば 」

「 何? 」

「 今日はすみませんでした」

「 へっ!? 何で? 」

「 僕のせいで彼方さんが授業中に先生に当てられてしまって 」


「 別に気にしてないよ 」
私は嘘をついた
本当はすっごく気にしてた
なんて言えないから



「 そうですか」

「 黒子くんはさ… 先生とか皆に気づいてもらってほしいとか思わないの? 」

「 そうですね… 少しは思います
けど 僕は彼方さんに気づいてもらえさえすればそれで良いんです 」


「 何で!? 」

「 さぁ 何でしょうかね 」

「 教えてよ 」

「 駄目です 」

「 良いじゃんか 」

「 これは僕だけの秘密です 」

「 えーっ 」












ヒメウツギ:秘密


―――――――――
後書き的な何か

・黒子は多分 口が固いほうだと思う

・口が軽いのは黄瀬と青峰あたりかな…




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