アジアンタム
紫原





「ねぇ彼方ちん」

「何?むっくん」

「お菓子持ってな〜い?」

「あっ 持ってるよ」

「本当〜?」

「うん、 ほら」

「彼方ちん ありがと〜」


可愛いなむっくん
私があげたチョコレートをポイっと口の中に放り込むとニコッと笑ってお礼を言ってきた



やっぱりむっくんは無邪気だな〜なんて思っていると

「ねぇ もう無いの?」

「うん、 ごめんね もう無いよ…」

「 ふーん… 」


何か考え込んでいるむっくん




暫くすると

「彼方ちん」
「 どうしたの? 」

















「 彼方ちんのこと食べても良い? 」




「 良いよ 」

………ん?
今、むっくん何て言ってた?!

「やった〜」

「 待って 今の無し 」

「え〜」

「むっくん 今さっき何て言った?」

「だから〜彼方ちん食べても良い〜?って」

なんと?あの無邪気で無垢なはずのむっくんが?

「駄目 駄目 駄目 絶対駄目!!」

「さっき、良いよって言ったじゃん」

「違うからね、あれ違うよ」

「彼方ちんの嘘つき〜」

「いや、 だからさっきのは無しって」



「良いもん もう食べちゃうから〜」


「ちょっ 待って マジで待って 待っててばっ!!」
「待たな〜い」

「待ってよ ねぇ聞いてる?私の話聞いてる!?」

「聞こえな〜い」




アジアンタム:無垢、無邪気




――――――――――
後書き的な何か

・この後は…ご想像にお任せします



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