イワカガミ



「葵っちー買ってきたっスよ
だから付き合って下さいっス!!」
「あーはいはい、ありがとー 付き合う気はないけど」
「酷いっス!!しかもお礼が棒読み!?」


この黄色い頭のキャンキャン吠えている男子 “黄瀬涼太”(デルモ)は今、私に付きまとっている


何かとあれば葵っち、葵っちと変な呼称で呼び 一言目には 「付き合って下さいっス!!」とキラキラした目で告白



さすがにうざいからパシりに使っているが もっとうざくなってしまった








「葵っち 聞いて下さいっス!!
俺、今月号の雑誌の表紙なんスよ」

「ふーん…」

「反応薄いっスよ葵っち」

「それより 早くプリン出しなさいよ」

「 はいっス!!」


本当に忠実だな…まるで犬みたいだ


「葵っち ご褒美下さいっス!!」


「 は? 」

「だからご褒美っス!!」


犬だ 本当に犬だ 尻尾を振っている大型犬が見える



「 はいはい」
仕方がなく黄瀬くんの頭を撫でると

「葵っち 大好きっス!!」
と満面の笑みで此方を見た








後で今月号の雑誌買おうかな…







・イワカガミ:忠実





―――――――――
後書き的な何か

・黄瀬くんまじ忠犬


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