過ちは償わなければならない
彼はそう言った
充満していた血腥さは雨に掻き消され、見合わせる彼の表情は暗く読み取れない。
感情が喉につまったまま声に出来ず、募る想いは涙痕になり
震え出す右手を左手で抑えつけ
そっと、引き金を引いた
彼は薄らと笑っていた。
まるでこの先の未来を見透かしているかの様に、酷く優しく
"スケープゴート"
他人の罪を負わされて身代わりになる人
それは決して彼一人では無い。
崩れ落ちたその体を抱き寄せ、俺は自分の頭に銃口を向けた
「 」
(願わくばこの醜い世界がせめて美しい終焉を迎えますように)
title Thankyou!→風雅