▼ スケープゴートは笑っていたか*



過ちは償わなければならない
彼はそう言った


充満していた血腥さは雨に掻き消され、見合わせる彼の表情は暗く読み取れない。

感情が喉につまったまま声に出来ず、募る想いは涙痕になり
震え出す右手を左手で抑えつけ

そっと、引き金を引いた

彼は薄らと笑っていた。
まるでこの先の未来を見透かしているかの様に、酷く優しく


"スケープゴート"
他人の罪を負わされて身代わりになる人

それは決して彼一人では無い。
崩れ落ちたその体を抱き寄せ、俺は自分の頭に銃口を向けた

「      」


(願わくばこの醜い世界がせめて美しい終焉を迎えますように)



title Thankyou!→風雅



2011/12/14 03:03 (0)

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