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「あっ、あぁん!待っ、あぅ、っ」
ぱちゅんぱちゅんって音を出しながら腰を打ち付けられる。私何でこんなことになってるんだろう。もうわけがわからない。さっき久々に登場したさっちゃんに好きって言っただけなのに、急にこんな。
「さっちゃ、ぁん、なんで、あっあぁうん」
「挿れるたびにヨくなるな、お前んナカ…」
「ひっぅ、やだ、あんっきもち、い」
私のこと嫌いなのかな。私みたいな女がなっちゃんと付き合ってるの、まだ良く思ってないってこと?好きって言っただけでこんなにされちゃうなんて、もう、なにがなんだか。
「さっちゃ、わた、し、んんっ」
「はっ…」
「あっ、あ、あぁああ…っ!」
びくびくんって体が震えて軽く鳥肌。気持ちいい。悔しいけどさっちゃんとのえっちは毎回死んじゃうってほど頭真っ白になる。でもさっちゃんはきっと、なっちゃんにいつも迷惑ばっかかける私を良く思ってなくてしてることなんだよね。なのにこんなに感じちゃって、私淫乱なのかなぁ。私はさっちゃんのことだって大好きなのに。
「は、ぁ…、」
ずる、とさっちゃんが出てきて、後に続くように白濁が出てくる。引き抜かれることにも感じちゃう私は小さく息を漏らした。
さっちゃんはなっちゃんに合わせてるだけで私のこと好きじゃないんだ。同じ人なんだからさっちゃんにも好かれたい。それはわがままなのかな。
「さっちゃん…」
余韻に浸りながらさっちゃんを見上げたらめんどくさそうにチラッて視線を投げられた。やばい、なんか泣きそう。
「もう…こんなことしないで…」
声が震えて、おまけに視界までゆらゆら。泣いたらまためんどくさい女って思われるのに、ああもう、さっちゃんが悪いんだからね。さっちゃんはなんか知らないけどイラッと眉毛を動かした。やっぱり面倒なのかな。
「あ?俺のセックスが気に入らねえのか?」
「ち、が」
「それとも那月じゃなきゃ嫌だって言いてぇのか。俺はあいつの一部だって何度言えば分かるんだよ」
「違う、の」
さっちゃん苛々してる。私の顎を持って睨んできた。こわい顔。怒ってるみたい。
「私、さっちゃんに好かれたいよぉ…っ」
ぶわわってついに涙が零れた。さっちゃんが悪いんだよ、我慢したのに。気持ちのないえっちなんかつらいだけなのに、さっちゃんが泣かせるんじゃん。なのにさっちゃんは一瞬きょとんってした。
「私はさっちゃんのこと大好きなのに、さっちゃん、私のこと嫌いだからってひどい…っ。確かに気持ちいいけど、愛されないえっちなんかやだぁ…」
ぐすぐす鼻をすする。さっちゃんはやっと理解したように軽く頷いてから苦く笑った。
「お前何で俺に嫌われてると思ってんだ?」
「だって、嫌いでしょ?」
「答えになってねえ。那月と俺の考え方は同じだって前に言っただろ。那月が好きなものは俺だって好きだ、お前も同じ。言わせんな」
え、ってさっちゃんを見たらフンって鼻で笑われた。分かんないよ、だって、そんな。
「じゃ、じゃあ、何でいつもあんなに激しくスるの…?嫌がらせじゃなかったの?」
「あ?那月みてぇなぬるいセックスできるか」
当然だと言うように吐き捨てたさっちゃん。きゅん。あれ、私Mだったのかな。
「いいか、俺は好きなんて言わねえ。好きなんて言葉じゃ足りねぇんだよ」
そういうことだ、とさっちゃんは私の太ももを掴んで脚を開かせた。あ、なんか、どうしよう嬉しいさっちゃん大好き。
「あっ、ちょっとさっちゃん、あんっ」
幸せ。どうしよう、さっちゃん大好き。
(( 好きじゃ足らないくらい好き ))
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