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「トキヤ〜ねぇねぇトキヤ〜」
「何ですかうるさいです」
『ねぇねぇねぇねぇトキヤー!』
「あなたまで何ですか!」
「怒られちゃったね」
『ね』
「トキヤなかなかかまってくれないね」
『仕方ないから2人で遊ぼうか』
「何する?」
『うーんとね、じゃあね、こおり鬼!』
「いいよ、じゃあ俺鬼やる!」
『きゃー!逃げろー!』
「…」
『…』
「ねぇ…トキヤ…」
『ほんとに遊ばないの…?こんなに楽しそうなのに鬼ごっこまぜてって言えないの…?』
「どこがですか全く楽しそうではありませんよ大体その歳になって鬼ごっこなんて恥ずかしくないんですか」
「あ」
『ん?どうしたの音也?』
「そういえばだけど、トキヤって体動かすの嫌いって言ってたかも…もしかしたら運動音痴なのかも…」
「何をこそこそ耳打ちしているんですか聞こえていますよ私は運動音痴ではありません」
『やばい聞こえてた』
「だってトキヤ、いつもサッカー誘っても来ないし、もしかしてそうなのかなーって」
『うんうん』
「…いいでしょう、ではこの鬼ごっこ、私が鬼を務めさせていただきます」
『やる気満々か』
「やったー!逃げよう、名前!」
『うん!』
「では10数えたら始めますよ」
『10とかすぐだ!急げ!』
「トキヤ走るの速いのかなぁ…」
『でもトキヤが走るとこ想像するとなんか面白いよね』
「確かにー」
「3、2、1……行きますよ!」
『やばい顔がマジだこれ』
「うわあああトキヤ速い!」
「つかまえました」
『ぎゃーもうつかまったよちくしょう!てゆかトキヤ前髪が面白いことになってるぷぷぷぷ!』
「面白いのはあなたの顔面です。さて音也をつかまえに行くとしますか」
『顔面ばかにされた悔しい』
「うわ!トキヤ速いよ!」
「つかまえました」
『音也もつかまってるしー!あーあ、もう終わりだ!トキヤもっと手加減してよー』
「そうだよ、こおり鬼はもっと手加減しながら楽しむものでしょ」
『あ、でもさでもさ、』
「ん?」
『仕方ないよ、トキヤ多分今まで友達とかできたことなさそうなタイプだからそういう暗黙のルールとか知らないんだよ』
「何をこそこそ耳打ちしているんですか聞こえていますよ」
「あー確かに」
「音也納得しない!友人くらいいました!」
『必死か』
「トキヤ、心配しないでね、俺達が友達だよ」
「何の心配ですか友達じゃなくていいですよ」
『トキヤ、私も友達になってあげるからね』
「ただの嫌がらせじゃないですかしかも今まではそうでなかったということですね」
「よーし!じゃあトキヤともっともっと親睦を深めるために、今からサッカーしに行こうぜ!」
「それあなたが今したくなっただけなのでは」
「俺翔呼んでくる!」
『えっとね!じゃあ私!うーん!トキヤ見張ってる!』
「あなたも友達いないんですか」
『何言ッテルノトキヤクンガ友達ダヨ』
「いないんですねすみませんでした」
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騒がしい2人に囲まれてツッコミ疲れてぐったりするトキヤさんください。
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