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※寮設定なし/主人公視点
翔ちゃんがそわそわしてる。時計ちらちら見ながらiPhone握ってる。彼女が目の前にいるのに失礼な彼氏だ。拗ねてやろうかと思ったけど今の翔ちゃんには何をしても無駄だと思う。何故なら今日は、翔ちゃんの事務所の皆で1日twitter企画があるからだ。
(( メリークルスマス ))
カチッ。時計の針が動いて12時ぴったりになった。翔ちゃんはガバッと体を起き上がらせてiPhoneの画面上に指を滑らす。私はそれをじっと見つめていた。翔ちゃん、最初は何呟くのかな…。こっそり私がフォローしといたのは内緒だ。早いもので嶺ちゃんはぴったりに呟いている。翔ちゃんまだかなー。翔ちゃんを見ると少し悩んでいるように眉を顰めていた。翔ちゃんのことだから最初のツイートとかこだわりがあるんだろうなぁ…あ、音也だ。翔ちゃんまだ悩んでるのかな。
「あ」
翔ちゃんのツイートが更新された。と、同時に翔ちゃんが短く声を発する。どうしたのかと思えばまたツイートが更新された。あぁ、なるほど、自分が1番乗りだと思ってたのか、翔ちゃん可愛い。翔ちゃんが呟く毎にファンの皆からリプが飛んでくるけど翔ちゃんはまだ気づかない様子。事務所の皆の更新を待っている。
「翔ちゃん、何してるのー?」
暇そうな翔ちゃんに耐え兼ねて私は声をかける。シャイニング事務所のホームページを見て知ってるけどわざわざ訊く。翔ちゃんは嬉しいような楽しいような、とにかく何だかにんまりした顔で私の方を見てきた。
「実は今日限定でtwitterすることになったんだよ。おもしろいだろ?」
「へー、翔ちゃんtwitterやってなかったの?」
「やったことも見たこともなかったし、何がおもしろいのか分かんなかったけど、これすげーな」
翔ちゃんはまたiPhoneに視線を戻す。それから1時間、翔ちゃんは顔を上げなかった。ツイ廃になる人ってわりと初日から長時間居座るらしいけど翔ちゃん素質あるんじゃないかな。ツイ廃なアイドル……うん、なかなか気持ち悪い。いつも早く寝ちゃう翔ちゃんも今日は何故か粘る。あまりにも私のこと放置だからいよいよ拗ねて、うつぶせになってる翔ちゃんの背中の上に乗っかってやった。
「…翔ちゃん」
返事がない。むむう。
「しょーおーちゃん」
「どうした?」
翔ちゃんこっち見ない。ずっとiPhone見てる。ますます拗ねて翔ちゃんにちょっかい出したくなる。耳にちゅーしてやる、えいっ。
「…」
無反応。いつもなら「ばばばばか!何やってんだよ!」とか言って耳押さえるくせに。何だか悲しくなってきた。
「もういいもん…」
翔ちゃんのばか。そういう意味合いで翔ちゃんの頭に自分の頭をこつんってしたら翔ちゃんが急に体を動かして上に乗ってる私を落とす。ひどい。
「何するの」
「何なんだよお前は」
くるんと寝返って今度は仰向けの翔ちゃんは意外にも顔が真っ赤だった。あれって思いながらもまたその上に乗っかる私。
「だって翔ちゃん、さっきからtwitterばっか」
「今日1日だから仕方ないだろ、ファンだって待ってんだし」
「私だって待ってるもん」
「何を」
「翔ちゃんが私に構ってくれるの」
むっと唇を尖らせたら翔ちゃんはその唇にちゅっと一瞬キスをしてきた。不意打ちに照れそうになったけど、次の瞬間、翔ちゃんの顔が真っ赤になってて先越されたと思った。
「…何で翔ちゃんが赤くなってんの」
「何で俺キスなんかしてんだよ…うわぁ…無意識だった…!」
無意識で私を求めるなんてなかなか積極的。
「翔ちゃん、もうtwitterやだ」
「やだっつっても……しょうがねーな、続きは明日にしてやるよ」
翔ちゃんはまたiPhoneに指を滑らす。おやすみとか呟くんだろうか。良かった、これで翔ちゃんにぎゅーされながら寝れる。
「んじゃあ、寝るか」
「うん」
翔ちゃんの腰に抱き着きながら寝室まで歩く。歩きづらいとか言いながらも翔ちゃんはぎゅー大好きだからまんざらでもないはず。翔ちゃんはそのまま私を連れてベッドへ入った。私はtwitterより自分を選んでくれたことに幸せを感じながらにまにまして翔ちゃんを抱きしめる。
「じゃあ翔ちゃん、おやすみ〜」
「…おい」
「え?」
私に抱きしめられながら翔ちゃんはじろっと睨んできた。怒ってる。なぜ。
「え、なに」
「寝るって、そっちの寝るじゃねーよ」
「、え?」
私ばかなのかな、頭がついていかない。ぽかんとしてたら翔ちゃんがムッとしたままさっき私がやったように私の耳にちゅーしながら耳の中に舌入れてきた。手だってやらしく私の腰をなぞる。あれ、うそ、何これ。
「あっ…ゃ、しょうちゃん…っ」
「お前が構えって言ったんだろ」
違うのに、私そんな意味で言ったんじゃないのに。でも嬉しくて否定できない。翔ちゃんが私のことだけ見ててくれるって、幸せ。
「んっ、あ!…しょうちゃん…」
「あーあ、明日事務所のパーティーだってあんのに…早く起きれなかったらお前のせいだからな」
「そんなの、しらな、あっ!あ!」
翔ちゃんは私に責任を押し付けて満足げに笑うと、私のパジャマを剥ぐように余裕なく脱がせていった。
案の定、翔ちゃんは10時過ぎまで寝ていた。
END
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twitterにプリンスさま達が来てくれてほんとにほんとに嬉しくてずっと泣いていました。翔ちゃんが呟く度にふぁぼって拝んで、ちょっとこわいくらいに幸せでした。次の日(つまり今朝)泣きすぎで目が腫れていました。クリスマス要素少なくてすみません。翔ちゃんがTLにいなかった時間にしていたことを想像して書きました。私にとっては最高のクリスマス、いえ、クルスマスになりました。名前様、お付き合いありがとうございました。
20121225
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