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ガタン、と大きな音で目が醒めた。一瞬何が起きたか分からずキョロキョロと周りを見回すと。

(え、サンタさん?!)

窓際にサンタが立っている。驚いたが好奇心が勝り、目を見開いて凝視すると、彼はトントンと腰を叩いていた。

「あー、腰痛ぇ」

(あ、れ…?)

どこか聞き覚えのある声。くるりとこちらを向いた彼は、やはり。

「あれ、名前、起きてたのか」
「ぎ、銀ちゃん?!」

サンタのコスプレをした銀時だった。やる気の無い目がサンタ姿に全く不釣り合いなのだが、ちょっとずれている帽子が可愛い。飛び起きて彼の許へ駆け寄ると、すかさず手で口を塞がれた。

「んっ」
「しー。あんま大きい声出すなよ、ガキが起きんだろ」

今やっとプレゼントを置いてきたんだからよ、と小声で付け足される。こくこくと頷くと直ぐ解放してくれたが、その代わり一瞬だけ唇が重なった。ちゅ、とリップ音が鳴り吃驚する。彼はフッと笑って見せて帽子を取った。

「お前は良い子にしてなかったから、プレゼントはそんだけだ」
「えっ、何でよ、すっごく良い子にしてたのに」
「何、足りねぇってか?」

変な意味にとられては、後々ひどい目に合うのは自分だ。彼女はぶんぶんと首を横に振って彼の胸を押す。

「そ、それは逆に銀ちゃんへのプレゼントになっちゃうでしょ!」
「あー」

サンタ服のボタンを外しながら頷き、直後にやりと口角を上げた彼。

「そうだなー、サンタだってプレゼント欲しいもんだよ」
「えっ」

服を脱ぎながらじわじわと彼女に近付いてくる。逃げようとしたって後ろにあるのは布団だけだし、何より此処は寝室だ。カチャ、とベルトに手を掛けた彼に変な危機感しか感じない。

「良い子にしてたんだから、俺にもプレゼントくれたって良いんじゃねえか?」

にやにやと顔を近付けてくる。恥ずかしいだけであって、別に彼女は嫌ではない。

「…ち、ちょっと、だけなら…」

観念したようにきゅうと目を閉じると、彼が逆に焦ってしまう。

「えっ、ちょっ、」

(何この子…すっげー可愛いんだけど!)

素直に目を閉じて、でも羞恥で顔を真っ赤にして待っている彼女に、欲情しまっているのは確かだ。

(ちょっとからかおうと思っただけなのによ…)

肩が微かに震えているのがたまらなく可愛い。彼は少しドキドキしながら彼女に口づけた。




END

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いつぞやのメルマガ配信。かなり前です2年前くらいです。文が幼くてすみません。かなり前のいちごおーれは銀魂も主ジャンルに入ってたんですよ。
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