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朝弱いわけではないと思う。ただ夜早く寝ないからこうなるだけであって。

「銀ちゃん、起きてー」
「…ん」

眠くて瞼は開かないが、耳には届く彼女の声。少し呆れたような口調からして、もうそろそろ昼なのだろう。

(起きなきゃなぁ…)

そうは思っても、今日は仕事がないため起きてもすることがない。
彼女は一層彼を強く揺するだけであった。

「銀ちゃん!起ーきーてー!!」
「…わーったよ、起きます、起きますから…」

重い瞼を無理矢理持ち上げると、彼女はすぐ近くで頬を膨らませて怒っていた。

(んな顔して、可愛い奴…)

右手を伸ばして彼女の頬を撫でると、また眠さに負けて目を閉じる。

「ちょっと銀ちゃん!」
「もー無理…銀さんはすごーく眠いんですー…」
「むー…」

そしてだんだんと意識が朦朧としてきたとき。突然、身体に重みが加わった。

「ん…名前ー…?」
「起きないと退かないからねっ」

うっすら目を開けると、案の定、彼女が腰らへんに乗っている。それから胸板をトントンと叩いて、ますます不機嫌そうだ。

「早く起きて」
「んー…何だってんだよ…」

ふと彼女の腕を掴み、そのまま引っ張る。彼女は当然彼の方へ倒れるわけであって。

「ッきゃ?!」
「お前も一緒に寝ようぜ…」
「〜〜〜銀ちゃんっ!」

視界には赤面する彼女の顔がドアップで映る。それくらい近くに引き寄せてしまったようだ。まだ文句を言いそうな彼女の唇にキスを落とし、それから暇になった手でやわやわと彼女の胸を揉んだ。

「ひゃっ」
「銀さん寝相悪いからさー…」

彼女が焦れば焦るほど、銀時の加虐心には火がついていく。同時に、だんだんと目が醒めていくのも分かった。

「早く退かねーと知らねぇよ?」

チラッと目を開けた彼は、もう完全に目が醒めていたことが彼女にも分かった。慌てて退こうとするのだが、彼の右手はまだそこを揉んでいて、左手がその下へと移動しているため、力が入らなかった。

「銀ちゃ…っ、まだ朝っ」
「知らねーし関係ねーよ」

左手が彼女の太股をなぞる。ゆっくり秘部へと指を這わせ、そこは下着の上からでも少し湿っているのが分かるくらいだ。

「おー抵抗してたわりには、素直な反応」
「っ、やだ…、」
「やだとか言うなよ、傷付くだろ?」

するりと下着の中へ手を忍び込ませれば、蜜壷からは微かに愛液が出てきている。

「これじゃまだ足んねーな…」

少しきついが、1本ゆっくりと入れる。慣らされていないためか彼女は眉を顰めた。

「ちょっと、銀ちゃん…っ、痛ッ」
「あ〜悪ィ、悪ィ」

そして思い出したかのように、陰核を親指で刺激する。

「ッきゃあ?!」
「こーすれば、痛くねぇ?」

ビクッと肩を揺らした彼女にニヤリと笑い、何度もソコを弄った。
暫くすると、秘部からはドロドロと蜜が溢れてくる。それを指に絡ませて、彼は奥へと指を進めていった。

「きついな…すげー締め付け」
「う、るさ…っ」

彼の上に乗ったまま彼女はビクリと身体を揺らし、彼の服へしがみついている。ふと、指が最奥を突く。ビクッと身体が反応してしまったのは、彼女自身も分かってしまうほど。彼はニヤリと笑って、何度も天井を突いた。

「あっ、や、あ…ッ」

抉るように、そこを何度も。ナカはとても熱く、彼の指をグイグイと奥へ誘うように蠢いている。

「すっげー絡んでくんだけど…まだ欲しいの?」
「違っ、も、だめぇ…っ」

銀さんこれでも精一杯なのに、と言いながら、愛撫は止めない。余裕な笑みを浮かべている彼は、ふと目の前にある彼女の耳へと舌を這わせる。

「ッひゃ、あ…っ」
「イけよ、ほら」

カァッと赤面した彼女を見て、彼はフッと笑って見せた。

「もうイけんだろ?」

ぐちゅぐちゅと耳を塞ぎたくなるような水音を響かせ、彼女の羞恥をさらに煽る。

「やっ、銀ちゃ、あぁ…ッ」

それからビクビクと痙攣すると、間もなく彼女からはぐったりと身体の力が抜けていった。
彼女がまだ肩で息をしていると、彼は楽しげに笑い、指についた愛液を舐めとる。そしてゆっくりと起き上がり、彼女を自分の上から退かした。

「え、銀ちゃ…」
「銀さん目覚めスッキリだからよォ、ちょっくら仕事でも行ってきますか」

ニッコリと笑う彼。

(嘘つき…仕事ないくせに)

彼女はキッと彼を睨みつけた。

「……付き合わせたんだから、最後までシてよ…」

強気な顔とは裏腹に消えそうな声。彼は待ってましたと言わんばかりのニヤニヤとした顔で彼女の頭を撫でた。

「へー?大胆じゃない?」

今度は彼が彼女の上に覆いかぶさった。




END

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今回はコメント付きで投票して下さった瑞稀様に書きました。先日銀ちゃんはニヤニヤした顔が似合うって話をしたことを思い出して書いてたらこんなことになりました…まとまりなくてすみません。これに懲りずにまたご希望をお聞かせ下されば幸いでございます。

2010.09.19.
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