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首まで下げてかけてあるアイマスクを見て、思わず彼女はクスリと笑った。
『それ、いつも思うけどすごい柄だよね』
「そうかィ?」
『うん。でも何か可愛い』
ニコッと笑うと、沖田はふーん、と呟いた。それから少し経って、何を思いついたのかニヤリと笑う。
「じゃあつけてみますかィ?」
『えっ、いいの?!』
「あァ」
アイマスクを受け取ると、早速つけてみる。
『あ、つけても私、見えないんじゃん』
「今更ですかィ?」
視界が真っ暗になる中、沖田の気配が近づいたのが分かった。
「いやァ、よく似合ってやすぜィ。あほ面にピッタリだァ」
『ちょっと、どーゆー意味?!』
ツッコんでから、突然ツゥ…と首筋を指でなぞられる。
『ん、な…?!』
さらにツゥゥ…と指を這わせ、鎖骨を通り、ゆっくり下へ滑らせる。
『ッちょ、総ちゃん…っ』
「見えねェと触感がいつもの倍くらいよく分かるって聞いたことがあるぜィ。実際どうなんでィ」
胸には触れず、谷間だけを通過する。どんどんと下へ向かう指に焦りを覚えて、彼女は慌ててアイマスクを外した。
『も、もういい、返すっ』
カアァッと赤面して沖田を睨みつけると、彼は軽く舌打ちをする。
「チッ、良いとこだったのによォ」
『良いとこって…ッ』
彼は妖しく笑うだけだ。
「たまにはアブノーマルなプレイでも良いだろィ?」
そしてベルトを外し、それで手首を束ねようとしている沖田を見て、彼女は嫌な汗をかいた。
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