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久々に2人の休暇が重なり、今日は1日彼の部屋でまったりできる。と言っても本当にまったりしているわけではない。ベッドの上で彼らは熱い口づけを交わしていた。
「んっ、ん…、は、っん」
きゅうっと彼のシャツを掴む彼女。彼は薄く開いた目でそれを見て彼女の服の中へ手を入れた。彼女は触ってほしいときにこうする癖があるからだ。彼女の脇腹に手を這わせながら、口腔は相変わらず舌で犯す。ちゅぷちゅぷ漏れる水音が彼女の興奮を高めていった。
「っちゅ、はあ…すく…」
やっと唇が離れると、彼女の唇からはどろりと唾液が垂れた。それをもったいないとでも言うように彼が舐めとり、彼女の服に手をかける。
「脱がすぜぇ…」
うっとりと彼を見上げる彼女には声は届いてないだろうが、一応一言添えた。
バフン!!!
その瞬間、謎の音と共に彼女が煙に包まれる。彼は一瞬目を見開いたが、すぐに周りの気配に気を配った。まさか彼女を狙ってきた暗殺者が来たのだろうか。目をぎらつかせたが、気配はない。その代わり、彼女の気配がガラリと変わった。
「…ゔぉぉい…」
思わず声が漏れる。今まで自分の下でとろとろになっていた彼女は、なんと幼女に変身していたのだ。
(( ロリコンな彼 ))
(なっ…なんだぁ!?)
彼は完全に驚いていた。先程まで色っぽく彼を誘っていた彼女はどこにも見当たらない。今目の前にいるのは体育着に身を包んだ彼女。下はブルマでむっちりとした太ももを見せていた。少し高い位置でツインテールをしてポンポンを持っている彼女は明らかに別人というほど幼い。だがその顔つきや体育着に書いてある“名字”という字で彼女自身だということが分かる。しかしどういうことだろうか。これではまるで彼女が急に若返ってしまったようだ。
(若返っ……ゔぉぉい!もしかしてこれが10年バズーカってやつかぁ!?)
リボーンから聞いたことのある、ランボが所持する10年バズーカ。かなり前に聞いた話なので記憶は曖昧だが、確か撃たれると10年後の本人と入れ替わるはずだ。ということは、撃たれたのは10年前の彼女、そして今ここにいるのも10年前の彼女ということだ。
「名前…なのかぁ?」
恐る恐る彼女に聞くと、彼女はベッドの上で器用に女の子座りをし、こてんと首を傾げた。
「あなただぁれ?わたしをしってるの?」
「ゔぉぉ…そうだったなぁ…」
10年前はまだ彼らは出会っていない。現在の彼女だってまだ高校生なのに、今の彼女は小学生ということになる。ただでさえ歳の差があったというのにここまで彼女が若くなってしまえば犯罪だ。
「俺はスクアーロっていうんだぁ、よろしくなぁ」
「すくあーろ?へんななまえね」
「変な名前だぁ!?失礼な奴だなぁ…」
それにしても、と彼は彼女の身体を盗み見る。今では大きな膨らみを持っている胸はまだ発達しておらず、平坦な胸。ぎりぎりのラインで下着のようなブルマ。そこから覗くむっちりとした太もも。太ももだけではなく全体的に今より少しぽっちゃりしている。くびれがないような幼児体型だ。彼は自分の喉がごくっと鳴るのが分かった。
「お前、何してたんだぁ?」
「いままで、うんどうかいのおうえんれんしゅうしてたの。こうやって、がんばれ〜ってするんだよ」
彼女はポンポンを頭の両サイドでふりふり揺さぶる。彼はじんわり下半身に熱が広がるのを感じた。先程彼女と熱く口づけを交わしていたので少しだけ勃ちはしていたのだが、先程より少しだけ大きくなる。これではただのロリコンだ。
(ゔぉぉい、俺はばかかぁ!こんなガキに何欲情してんだぁ!)
かぁっと赤面した彼に彼女は小首を傾げた。ふるんと揺れるツインテールがまた愛らしく、彼はどぎまぎして止まない。
「どうしたのすくあーろ?」
「な、何でもねぇ…」
「おねつあるの?」
小さい彼女の手が彼の顔に伸ばされる。頬へぺたりと手が触れた瞬間、彼のモノはまたむくりと勃ち上がった。
「っ、大丈夫だぁ…」
「そう?むりしてない?」
「してねぇ」
彼女は心配そうにツインテールを揺らす。心配性は今も変わらないが、こんな幼い頃から優しかったのだと知るとますます愛しさが溢れた。彼はフッと笑顔をこぼして彼女の頭を優しく撫でた。
「お前可愛いなぁ」
「すくあーろもかわいいよぉ」
「あぁ゙!?」
思わず本音が漏れたが彼女はさらりと返してくる。彼女の言葉を気に入らなかった彼は彼女の頭の上にあった手を止めた。
「だってすくあーろ、かみのけながいし、うらやましいなあ。わたしものばしたい」
彼女は彼の髪へ手を伸ばし、それを優しく梳いた。するんと手の中を滑るさらさらな髪に彼女はうっとりするが、うっとりするのは彼女だけではない。彼も髪を弄られている気持ち良さにうっとり目を細め、また下半身を熱くさせる。
(くそ…俺はロリコンだったのかぁ…)
彼女の手に視線を落とす。小さくてぽってり肉がついている手はいつもの細長い彼女の手とは違う。そんなところにもまた興奮してしまった。
(こんなちいせえガキに盛ったら犯罪だよなぁ…)
そんなことを思いながら、勝手に体が彼女を抱きしめていた。ぷにぷにしている幼児体型独特の感触に彼は再びうっとりしそうになったが、熱く勃ち上がったモノが彼女にバレたら困るので少し遠慮がちだ。しかしそれを感じとった彼女は彼の体に腕を回し、無理矢理彼の胸へ顔を押し付けるように埋めた。
「っ、ゔぉぉい、」
「すくあーろのからだあったかーい」
兄弟がなく独りっ子の彼女は、普段なかなか甘える相手がいない。彼女はすりすり彼の胸へ頬を擦り寄せた。その愛らしさに彼の中で理性の糸がぷつんと切れてしまう。
「っくそ…名前、顔上げろぉ」
「え?」
きょとんとした顔の彼女に、彼は優しくキスをした。何度も何度も唇を押し付けるように重ね、それから包み込むように唇を唇で挟む。彼女はびっくりして彼の体から手を離したが、押し返す力はない。手を宙に浮かせたまま彼のキスに応えていた。
「んっ…ふ、」
鼻から漏れた声はいつもより高く、幼い子供といけないことをしているようだった。その背徳感さえ彼を煽る。唇を舌でなぞるとびっくりした彼女が小さく唇を開く。そこへ舌を入れてみると彼女は舌を奥に引っ込めた。
「んっ、ん…ん…」
「舌、出せぇ」
「は、ふう…んあ、」
とろんとした彼女の目。見ず知らずの男の言うことなのに素直に舌を出してしまう彼女は幼いながらも快感に貪欲だった。ちろちろと彼の舌を舐める姿も愛らしく、何もかもが彼を興奮させた。彼女の舌を吸い上げて唾液も飲む。彼女ははくはく息を漏らした。
「は…、いい顔してやがるなぁ…」
「ぅん…っしゅくあーろ…、」
だんだん息が上がって苦しそうな彼女を配慮し、彼は一旦唇を離す。すると、舌ったらずな彼女の声。彼はどくんと心臓を跳ねさせた。
「くそがぁ…ガキのくせに煽ってんじゃねえよぉ…」
「はふぅ…しゅくあーろ、わたしからだあついぃ」
熱っぽい彼女の吐息は現在の彼女と同じくらい色っぽかった。そして、彼女はくいっと彼のシャツを引っ張る。この仕草に見覚えがありすぎて、彼は思わず笑ってしまった。
「ゔぉぉい、誘ってるのかぁ?」
「さそ、う…?」
「あぁ。気持ち良くなりたいかって聞いたんだぁ」
彼が優しく微笑めば、彼女もふにゃりと笑顔を見せた。
「なりたぁい」
彼女の言葉に素直に従ってやろうと、彼は彼女を押し倒す。それから服を脱がせようとした。瞬間。
バフン!!!
先程聞いたばかりの音がした。幼い彼女は煙に身を包まれ、今度は元通りの彼女が現れる。
「ゔ、ぉぉい…」
「なーにその顔」
彼の下に登場した彼女は呆れた顔で彼を見上げた。体勢的に今まで彼が彼女を押し倒していたことははっきり分かる。加えて彼の欲情した顔。彼女は少し大袈裟にため息をついた。
「10年前の私を泣かせてないか心配だったけど、まさか欲情されてるとはね」
「ち、ちげぇ!」
「違う?じゃあここは?」
彼女は呆れた顔のまま彼の股間に手の甲を押し付けた。そこは熱く勃ち上がりきっていて、彼はびくっと身体を揺らす。
「そ、れは、だなぁ…」
「ロリコン、ほんと最低。ちっちゃい子相手に突っ込もうとしたわけ」
「そんなことしようとしてねえけどよぉ…」
「けど、何?」
じろっと彼を睨む彼女。彼はバツが悪そうに視線を泳がせた。
「お前が可愛すぎんのが悪いんだぜぇ…?」
「!…何それ」
彼女は彼を突き飛ばし、ベッドから出る。彼は動揺したが彼女はお構いなく。
「結局ただのロリコンじゃん!最低!今日はお預けです!」
「な、何でだよぉ」
生殺しの状態で放置されたまま、彼女に部屋を出ていかれた。彼は熱くなったそこを静めようとするが、先程の幼女を思い出すとますます熱くなってしまう。
一方、彼女は自室に戻る途中。
(最低、ロリコン親父…!私だって若いのにまだ10歳も年下の私に手ぇ出すなんて!)
どきどきと暴れる心臓を怒りで落ち着かせるように心の中で何度もそう唱えた。彼女は普段可愛いなど言われ慣れていないため、例え幼少期の彼女でも褒められて嬉しくないはずがない。それでも素直に喜んだら負けた気になる。
(スクのばか…っ)
そう思いながら彼女は10年バズーカによって新たに刻まれた過去の記憶に赤面した。彼女のファーストキスの相手はとってもかっこいい彼だった。新たな記憶が植え付けられ、ますます心臓が高鳴る。
(何歳差だと思ってるの!スクのロリコン!)
嬉しさをごまかすように、彼女はまた心の中で唱えた。
END
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リクエストくださった雛乃さまに書きました。すごく文章にまとまりがないですけど、このくらいの変態度でよろしいでしょうか?悶々としたスクが書けてたら嬉しいです。
今回は参加ありがとうございました。これに懲りず、これからもよろしくお願いします。
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