「ヒロト君、なぜ逝ってしまったの?」
「置いてかないでよ。ずっと私の傍にいて、ヒロト君」
嗚呼、今日も彼女は俺に抱き着いて泣いている
別に“俺”を好きな訳じゃない。 “吉良ヒロト”を“基山ヒロト”に重ね合わせているだけ。
でも、俺は彼女、ななしが好きなんだ。彼女は俺がどんなに好いても、愛しても、俺を見てくれない。
目では“俺”を見ていても、心が“俺ではないヒロト”を見ている。
どんなに想っても、この想いは彼女に届かない。
彼女が“吉良ヒロト”から執着を無くすまで。
嗚呼、いつになったら、彼女に届くのだろう?
何回も、想いを告げても、見向きもしない。
あと何百回想いを告げればいいんでしょうか?!
どう足掻いてもココロが此方を向きません!
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恋の憂い