『‥ど、どうしたの?日番谷くん‥』
 
 
『‥一個ぐらい、今開けてみりゃいいだろ』
 
 
『‥?』
 
 
 
それって‥わざわざ呼び止めて、言うようなことなのかな‥?
 
 
『‥え、なんで‥』
 
 
『いいから。どれでもいいから、好きなの一個開けてみろよ』
 
 
『う、うん‥?』
 
 
わからないままに、とりあえず一つ選んでみた。
 
 
 
明るくピンクに光る包み紙。コロンとまん丸の形なのはよく分かる。
 
 
 
カサリと開けてみれば、中からは真っ白なチョコレート。ちょうど一口サイズぐらいの可愛いもので。
 
 
 
『‥えーっと‥‥日番谷くん、これは‥“はずれ”でいいんだよね?』
 
 
 
チョコレート以外に、なんにも入ってなかったもの。まぁいきなり、当たりが出ちゃっても困るしね。
 
 
‥でも日番谷くんは、あっさりと首を振った。
 
 
 
 
 
 
『‥俺にとっては“当たり”だな』
 
 
ちゅっ‥。
 
 
言うと同時に、食まれた唇。
 
 
『へ‥、んんっ‥!?ふぅっ‥‥!』
 
 
 
突然の日番谷くんの行為に驚く。けれど、なかなか離してくれなくて。
 
 
 
 
『〜〜っ!!』
 
 
 
ドンドンと胸を叩いて、やっと息を吸うことを許された。
 
 

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