あ、日番谷くん、おはよう!
ふふ、今日は一緒に非番とれてよかったよね。おばあちゃん家に二人揃っていけるの久しぶりだもん。歩いていこう!

あんまりはしゃぐな‥って、日番谷くんだって嬉しそうじゃない。この幼馴染みである雛森桃に隠し事なんて、甘いですよ、日番谷隊長?
‥‥‥。
あ、日番谷くん、変な顔したー!自分で隊長って言えっていつも言ってるのに。‥なら、やっぱり日番谷くんでいいよね?
えへへ、あたしの勝ち!
日番谷くん呼びは譲らないもんね‥って、ひやあっ!!

う〜、あいたた‥‥あれ?痛くない。‥‥お腹の下に腕が‥‥‥きゃあああ!や、やだ、ありがとう日番谷くん‥ごめんね、日番谷くんそんな身体なのに、片手で支えちゃうなんて‥こんなに力あったんだ‥。わ、嘘嘘!ごめん、日番谷くん‥!隊長だから当たり前だよね!うんうん、そうだよね!
でもあたし、なんでこんなに転びやすいんだろ。仕事の時はそんなことないのになあ。
‥あ、なるほど。非番の時は気がゆるんでるからかー。日番谷くんといるとね、一番自然なあたしになれるんだよ。

‥最近、それもなんだか変わってきたけど‥。

‥ねえ日番谷くん。聞いてくれる?
なんだかあたし、最近変なの。
え、いつも?やだ、失礼しちゃうな!それにあたし、今死んじゃいそうなぐらい悩んでるんだからね!

っきゃ!やだ、そんないきなり慌てなくても‥四番隊には行かなくても大丈夫だよ!だから、あの、腕離して、痛い‥。
‥あ‥。ごっごめんね!日番谷くん、心配してくれたのに‥そんな顔して謝らないでよ、それに痛いけど、それは違うというか、えっとね、痛いのは、その!

はうっ!!

あうう、日番谷くん‥なんでいきなりデコピンなの!え、落ち着けって‥?
そ、そんなの無理に決まってるでしょ!こんなに顔近いのに‥っ!

‥‥‥‥。

‥‥‥そ、そんなポカンとした顔しないでよ。
だって、ほんとに変なんだもん。さっき支えてくれたときも、今も、ずっと前からも。
胸がきゅーってなるんだよ、よくわからないけど、痛いの。でもいやじゃない痛みで‥むしろこそばゆい感じで‥。
うまく言えないけど、日番谷くんといるとそうなるの。あ、やだ、言い出したらさらにひどくなってきた!

うう、助けて日番谷くん、苦しいので、その近い顔をなんとかしてください〜!!


「雛森‥‥」



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“恋”、じゃありませんか。


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