二人の手を握りしめてから、日番谷くんの方を向いてべーっと舌を出した。
‥もう!あたしはなんでこんな人に二、三回とはいえドキドキしちゃったことがあるんだろう?
日番谷くんなんて意地悪だし、目つき悪いし、無駄に頭いいし、サッカーも上手だし、たまに見える笑顔が反則みたいにかっこいいし‥‥って、ちがぁぁぁう!!
途中から誉めてる、めっちゃ誉めちゃってるから!!
『桃‥だ、大丈夫か‥?』
はた、と気づけばいつの間にか席についていたルキアちゃんに心配されていた。
『あはは‥大丈夫!心配してくれてありがと!』
『あ、ああ‥』
もう、馬鹿!日番谷くんのせいで頭の中ぐちゃぐちゃだよ!
(八つ当たりな気もするけど、今は気にしない!)
『ったく‥。雛森‥お前、本当面白いな』
『!‥‥‥』
もう。それ、その表情のせいだよ。
あたしは、日番谷くんの反則みたいな笑顔が苦手です。息が止まりそうになるから。
認めない、認めたくない。
でも、こればっかりはさすがに認めなきゃいけないみたいなので。
‥あなたの笑顔。それだけ、あくまでそれだけには。
(残念ながらべた惚れ)
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