雪にはご注意ください 「腹が減った腹が減った!死にそうだ!!」 わざわざ体を折り曲げて抱えるような動作までしてディアボロは言った。実際それほど食べずにいたわけでもないと思うのだが、彼の忠実な部下は全部鵜呑みにするようで駆け寄ってきて言う。 「それは大変!ぼくなんか材料買ってきますね!……あ」 重大な使命を受けたかのようにドアに走りより勢いよくドアを開けた……まではよかったが、外は凄まじい音をたてて吹雪いている。ドアを開けただけでも凍えそうである。 「いや、でも、ボスのためならこのくらい……!」 「やめろドッピオ!」 今にも出ていきそうなドッピオを左腕に収めながら、とりあえずドアを一旦閉めるディアボロ。ドッピオの顔は驚いたり照れたり戸惑ったりと忙しい。 「ボス!?」 「ドッピオ、お前を危険な目に遭わせてまで腹を満たすなんてことはしたくない」 「ボス……」 「ここはオレが外へ出ていこう」 ドッピオが感動と心配で涙ぐむのを横目に、そっと雪が吹き込まない位置に押しやってからディアボロはドアを開けた。 「こんな吹雪くらいなんでもなぐぼぁ!」 「ボスーーー!!」 平気だというように振り返ったところに雪玉が当たって、ディアボロは頭から倒れこんだ。 今日の死因:雪玉事故 かっこいいだけのボスなんてボスじゃない!!ということでこのラストですが、途中からドッピオくんボスしか言ってませんね。愛されボスですね。 JOJO TOPへ/小説TOPへ |