「また推しメンがずれたな」 「えー、のぞみん推しいねーのー」 「カーズが凛、ヒキオタニートが花嫁だ。まぁ、一番かわいいのだがな」 「なるほどDIOはことり推しね」 彰堵が各自の推しを把握したところで、流れ的に彰堵のアピールタイムが始まるようだ。DIOがまず口を開く。 「希は巨乳とカードしか印象が無いぞ」 「あとはえりちを支えてるイメージだな」 「そんなもんですねー」 「わしわしは?」 「なんというかギリギリなあれか」 それぞれが上げていく印象をうんうんと頷きながら聞いていたが、出尽くしたところで手のひらを机に叩きつけた。 「それも魅力ではあるけど!!」 「わしわし含めるのか」 「それは、それ、は、いいや置いといて。意外とはしゃぐところとか、ラッキーガールとか、実は寂しがりだったり、行動っていうか性格っていうか可愛いだろ!?」 距離をおかれる程度にまくし立てる彰堵。DIOがぼそっと、アダ名呼びがガチだ…と呟いた。 「あと髪型も好きだな。普段の2つしばりもいいし、巫女さんの時に1つにまとめてるのもなかなか…」 「巫女だのメイドだの、そんなのがいいのか!それに惑わされてないか!?」 「カーズは『wonder zone』の凛のメイド服姿はいらない、と」 「それは別だあああああああ!」 「…元気ですねぇ…」 ドッピオは呆れてイヤホンを装備し直す。4バカは論争と語りと叫びを併用しつつ、だんだん声が大きくなっていく。 「というか、ヒキオタとDIOは好みが似てるんじゃないか」 「黙れ全く違う」「心外だやめろ!」 「おとなしめな子が好き、なのか?次に好きなのはお互いの推しだったりして」 「「……」」 彰堵発言は図星だったらしく、少しの沈黙が流れる。彰堵が服を着始めた。ドッピオはあたふたと指を動かした後止まっているのでライブに失敗してしまったらしい。 「…確かに、2番目は花陽だが…」 「まぁ、次点はことりちゃん、だな」 「じゃー仲良くすりゃあいいじゃん」 「「だがしかし!」」 少しのズレもなく2人が叫ぶ。カーズと彰堵が驚く中ドッピオは「ハッピーアイスクリーム!」と主張した。きっと当事者はハッピーではないのでアイスはないが。 「1番は譲れないな!」 「こっちこそ!かよちんが1番かわいい!」 「お前らはまず近所迷惑というものを考えろ」 家事終わりの吉良がまとめて蹴飛ばした。珍しく足が出たのは両手で横にスマホを持っているからだ。最後の砦であった彼がハマり始めてからもう早数週間。 荒木荘ラブライブ!へ/JOJOTOPへ/小説TOPへ |