02
暫くがたち、肩を揺らされて、誰かに起こされた。
機嫌はすこぶる悪い。
どうやら寝てしまっていたらしい。
「おはよ」
いつの間にか帰っていたヤツが、ニコニコと言い放つ。
正直殴ってやりたい気分だ。
なのに鼻の奥がツーンとして、泣きそうになるから、枕に顔を押し付けた。
「ケーキバイキング、楽しかった?」
皮肉めいた声で、精一杯の意地を張る。
「うん?楽しかったよ?」
何も気に留めてないような、不思議そうに笑っていう彼。
「後輩の女の子は可愛かったかい?」
なんて、ホントに可愛いげのないことしか言えない私が、酷く小さな人間なようで…
それもまた悔しくて、腹が立って、もう、涙が目の淵から零れてきた。
なんて、ダサいんだろう。
可愛くもないのに、こんな。
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