06
好きなモノは後にとっておく。苺だってそう。
嫌いな生クリームは…
「さぁーちゃん！生クリーム削いでスポンジだけ食べたら意味ないし……人のケーキにその生クリーム盛るのやめてね」
その一言は馬の耳に念仏よ！
今にみてらっしゃい。生クリーム！そして、ヤツ！
生クリームは、頭がクラクラするから苦手なんだもん。
「おいしかったね」
「ん、うまかった。生クリーム以外は」
「さぁーちゃんは、そうなるね」
食後のだんらん。
たぶん、１番お互いが伸びきってて、平和な時間じゃないかと私は思う。
この時間も、ヤツといるときも、気を張るにも張れないんだから。
惚れた弱み。
ヤツの笑う顔、苦しいときも、泣いちゃうようなときも、やっぱり好きなんだもん！
だから、今日も、ショートケーキより甘ーい、ヤツとの週末をいただかせてもらうことにするよ。
柄にもない、甘酸っぱい時間を、ヤツと2人で過ごしていたりするんだ、私。
END
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