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鼻をすすると、ヤツは酷く優しく頭を撫でてくれて。
「なに、泣いてるの？」「ごめんね」って、言いながら。
「一緒に行きたくないって言うから…ケーキちゃんとテイクアウトもしてきたんだよ？さぁーの好きなチョコのヤツ」
なんか、これにはムッとした。
「別に食べたかったから泣いてるんじゃないですーっ！」
「じゃあ、なんで？」
冷たい声で言うから、すごすごとしてしまう。
私、とっても小心者ですものっ！
「拓乃が、後輩の女の子と2人でケーキバイキングに行ったからに決まってるじゃないかっ！」
「ケーキ好きな子だって知ってたから誘ったんだもん。さぁーは甘いモノ苦手だし、行かないっていうから」
なんか、めずらしく冷たいんじゃないですか今日は？
そんなに怒らなくてもいいんでない？
というよりも、『ナゼ、ワタシガオコラレテイルノデスカ？』
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