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※鬼灯様とお付き合い中







「大浴場が故障中?!」
「何でも水が出ないとか」


最悪だ。

今日の仕事は簡単な視察だった。血の池まで行って来たのだが、そこに居た亡者に不覚にも血の池に突き落とされた。全身血塗れで生臭い。仕方なく閻魔殿まで戻って来た。大浴場まで行くと鬼灯様と数人の極卒が居たので声をかけると、大浴場は故障中だと言う。自室に風呂場は無い。


「私の部屋の風呂場を使いますか?早くしないと臭いが取れなくなりますよ」
「…貸していただけますか」
「えぇ、喜んで」


鬼灯様の申し出に少し不信感を抱きながら、お言葉に甘える事にする。鬼灯様が優しい時は大体裏があるものだ。この前なんて書類の山を押しつけられて…と恨み辛みを考えて居たら、鬼灯様は修理の手順を極卒達に伝え終え私の前を歩き出した。




「鬼灯様、何で一緒に脱衣所に?」
「私も一緒に入ろうと思いまして」


鬼灯の部屋の風呂場へと着くと、当然の様に鬼灯様も脱衣所へ入ってきた。嫌な予感は的中した。


「ご遠慮して頂いても?」
「無理な相談ですね」


無意味と分かっていても一応は確認する。即答で答えは返ってきた。


「いいじゃないですか、恋人同士ですし」
「恥ずかしいものは恥ずかしいのです!」


鬼灯様とお風呂に入るのは初めての事ではないが、慣れるほど回数を重ねている訳でもない。女として肌を見られるのは恥ずかしいのだ。


「あ、脱がされたかったのです?」
「ち、違う…!」


見当違いな答えが鬼灯様から返ってくる。鬼灯様は私の着物の合わせに右手をかけ、左手で器用に帯を緩めた。私は鬼灯様の手を押し退け様と抵抗する。


「ほらほら、暴れない」
「うぐっ」


鳩尾に軽くグーで一発。見事に入った。
私はその痛みで息を詰まらせ、鬼灯様にぐったりと寄りかかった。


「痛いです」
「痛くしてますから」


涙目で訴えれば、嬉しそうな鬼灯様の声が聞こえる。本当にドSだ。
大人しくなった私から着物をはぎ取り、下着も手早く奪う。私は床にぺたりと座り、胸を隠した。
鬼灯様も手早く着物を脱ぎ、腰にタオルを巻いた。私にはタオルくれないのに…!


「ほら、風邪を引きますよ。早くお出でなさい」
「…はい」


先に風呂場へと足を踏み入れた鬼灯様は、私に手を差しだした。その手を掴み、私は立ち上がる。


「あんまり見ないで下さい。恥ずかしいです」


私は手で隠せる範囲しか体を隠せず、鬼灯様の視線に身を捩った。

「恥じらう姿も可愛らしいですね」
「……っ!馬鹿ですか!」


鬼灯様の言葉に顔に熱が集中するのが分かる。私は照れ隠しに鬼灯様を軽く殴った。

湯船のお湯はまだ半分程度しか溜まっておらず、入るのには少し浅い。先に体を洗おうと石鹸に手をかけると、鬼灯様が隣からそれを奪う。


「洗って差し上げますよ」
「自分でやります」
「そう言わず…」


鬼灯様はスポンジを手に取り、もこもこと泡立てる。そして、その泡を私の背中に付けた。優しく、撫でるように私の背中をスポンジが行き来する。


「くすぐったいです」


割れ物を扱うような優しい手つきが気持ち的にもくすぐったい。


「こっち向いて下さい」


恥ずかしさも少し慣れてきいた所で、鬼灯様の方へ向く。


「………」
「どうしました?鬼灯様…?」


前を向いて鬼灯様を見ると、無言でじっと私を見ていた。私は不思議に思って首を傾げると鬼灯様は私の肩を掴んだ。


「我慢できそうにありません」
「へ?」


肩を掴んだ手にぐっと力が入り、鬼灯様の顔が私の顔に近づく。そして、唇が触れた。


「むふぅ…ん…」
「……このままシていいですか?」


唇を離した鬼灯様はそっとつぶやいた。私はそれに答える様に小さく頷いた。






心も体も温まりましょう

熱くて溶けそうなぐらいね







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【明希様リクエスト】
「いやよいやよ好きのうちな感じで一緒にお風呂」でした。あんまり嫌がってない(笑)泡が白くてエロいとかそんな発言も入れたかったw



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