「ほぉずきさまぁ〜すき〜」
「はいはい、私も好きですよ」


ちゅ。なんて軽い音を立てて唇にキスをすればへにゃりとなまえは笑う。
眼前で繰り広げられるいちゃつきに白澤はイライラを募らせていた。




約1時間前。
衆合地獄の酒屋で、鬼灯となまえと閻魔大王に出くわした白澤と桃太郎。閻魔に席を進められ座れば、鬼灯に負けじと酒を煽るなまえが目に入る。
鬼灯はいくら飲んでも顔色一つ変えないが、なまえは見る見るうちに酔いが周り現在に至る。


「そのなまえちゃんは大丈夫なの?」
「いつものことですから」


鬼灯は冷静に答える。いつもの、と言うことは分かっていて飲ませているのは明白だ。


「いつもこうなるなら止めろよ…」
「羨ましいですか?」


にやりと鬼灯は笑い白澤を挑発する。白澤も酒が入り、気分が良かったとは言え挑発されれば別の話。持っていた割り箸がバキッと折れた。


「何?お酒飲んでないといちゃつけないの?かわいそっ」
「そんな事ありませんよ、いつもラブラブです」


二人の背後には黒いオーラが見える。流石に暴れられてはまずいと、桃太郎が止めに入ろうとする。


「二人ともや―――」

「けんかはだぁめー!」


二人の間に割って入ったのはなまえだった。それに驚き、全員の行動が止まる。
なまえは白澤に近づきにこりと笑うと一言言い放つ。


「はくたくさまぁもーすきぃー」


ぎゅっと白澤に抱きつき頬へキスを落とす。
なまえの行動に白澤は驚いたが、そのまま抱き止めた。


「嬉しいなぁ!なまえちゃん大好きだよー」


白澤わなまえの頭を撫でてデレデレと笑う。しかし、前方に殺気を感じ、はっと鬼灯を見ると置いてあった金棒を握りしめているところだった。


「ちょ、まっ!なまえちゃんがいるから!」
「なまえ?私と白澤さん、どっちの方が好きですか?」


鬼灯の問いに名前は唸り考え始めた。鬼灯と白澤をきょろきょろと見比べ、首をこてんと倒す。


「どっちもぉ?」

「「どっちか!」」


なまえの答えに鬼灯と白澤は突っ込みをいれたが、綺麗にハモった。二人は更にお互いに睨み合った。
再びなまえはうーんと唸り考え始める。


「じゃあ、ほおずきさまぁ〜」


無邪気な笑顔を浮かべ、白澤に抱きついていた腕を離し鬼灯の元へと駆け寄るなまえ。
そのなまえをぎゅっと抱き寄せて鼻で白澤を笑った。


「残念でしたね」
「……ッ!別に悔しくねぇし!」


白澤は近くにあったグラスの酒をぐいっと飲み干した。






無意識の行動

みんなすきだよ?








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課題→鬼灯様といちゃつきたい
結果→ん?いちゃ…?

白澤様でもよかった…決めかねて鬼灯様にした!
全体的にまとまりなかったな…orz

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