ピンポーン!


玄関のチャイムが軽快に鳴った。来客を告げる音に顔を上げたが、いつも出てくれる助手は現在不在。


「仕方ない…出るか…」


備え付けのディスプレイに目をやると、見知った顔が見えた。


「何しに来たんだ?」

マイク越しに問いかけると画面の向こうから声が帰ってくる。


「臨也!一緒に暮らそう!」
「帰れ」


ぷつりとディスプレイの電源を切る。通信終了、会話終了!
するとドアをどんどんと叩く音が聞こえてきた。


「私の事は遊びだったのね!臨也の馬鹿!禿げ!**!…」

などなど口に出してはいけないような言葉や真実ではないことを撒き散らしながら。

「まったく…」

仕方なく臨也はドアを開ける事にした。


「誰が**で**だって?未来」



臨也が睨みを利かしながらドアを開けると、それまでドアを叩いていた未来は満面の笑みで答えた。


「臨也に決まってるでしょ?」






生まれた時から決まってる

とりあえず中入りなよ




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続くのです。

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