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「…なんの真似だ」
「所謂夜這いと言うやつだ」
「はあ!?」



深夜、微かな眠りについていた俺はギシという音に目を覚まし正面を見れば、緑色の瞳がまっすぐ俺を見つめ、長いの金髪が顔にかかるほどに接近していた



「おま、夜這いって知ってんのか?」
「…うむ」
「嘘だな」
「む…そういうお前は知ってるのか?」
「男は馬鹿でもそういう知識だけはあるんだよ」
「それはただの変態だ。…別に全く知らないわけではない。」


だからこうしてお前の上に乗っているのだ、と少し鼻高々に言うヒルダ

こいつはこいつで馬鹿だろ


「む、何故だか失礼なことを言われてる気分だ」
「気のせいだろ」
「まあ、良いか」
「!?」


不意に顔を近づけられビクリと固まるとヒルダの顔は俺の耳元に移行して毒づくように優しく囁いた


「騒ぎ立てるなよ」
「ッ!」
「坊ちゃまが起きては大変だからな。…さて、」



カーテン締めときゃよかった
月明かりに照らされたヒルダの目はキラッと光り、不覚にも心臓がドクンと強く鳴った


「誘惑してやろう。返事はYESかハイだ。」
「んだよ、選択肢ひとつじゃねーか…悪魔か!」
「悪魔だ」


ヒルダはそう言うとくす、と小悪魔的な笑みを浮かべた


その表情に何かのスイッチが入ってしまう


「…ふーん?じゃあ、その顔を歪ませてやるよ」


同じように笑みをこぼしてやると、「受けてたとう」と強気な口調で言葉が返された






さて、誘惑に負けたのは───…





修正2012.1/20






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