Special Notes

開催動機と御礼
 Swiss Army Wordsが始動してからもうすぐ1年になります。この企画は私が夢小説を書き始めサイトで公開するようになってから半年ほど経ち、もっと夢書きさんと交流したいと思った単純な動機が出発点になっています。夢小説はすべてキャラクターへの理解を深めたい、自分の考えをアウトプットして整理したいという自己満足の充足ために書いているつもりですが、やはり原作について誰かと語り合いたい、他の創作者さんの夢小説への感想を伝えたいという欲も生まれ、あわよくば素敵な文章を書かれる方がこれまでどんな作品に出会い、噛み砕き、糧としてきたのかを知りたい、なんていう願望も強まっていきました。
 そこで思ったのが、夢小説企画を開催すれば、出会ったことのない、しかしきっと楽しく豊かな話ができる方々と繋がれるだろうということでした。そしてその希望は叶いまして、台詞と小説を書かれた皆様は精力的に楽しんで創作されている方たちで、はっとするような台詞や物語を寄せてくださいました。SAWをきっかけにしてつながってくださった方々とはサイトのメルフォだけではなくTwitterでもたくさんお話をさせていただいているのですが、お話するといつも、これからも創作を続けていこうという元気や勇気をもらっています。また、毎日どなたかはSAWのページにアクセスしてくださっていて、この企画を見守ってくださっているんだということが感じられ、安心をいただいています。寄稿してくださった皆様、訪問してくださる皆様、本当にありがとうございます。

企画の経緯について
 企画内容を考えていこうと決めた当初は「お題に沿った短編を募集する」というシンプルなものを思い浮かべていました。そのようなシンプルな企画でも工夫次第で自分だけではなく参加者の方々にも楽しんでいただけるものになるでしょうが、もっとこう、夢書きさんどうしの交流の場になるようなものにならないものか、キャラクターへの理解が深まったり新しい解釈が生まれたりするものにならないか、という願望が強く、なかなか決められずにいました。いつも私の書いたものに温かく丁寧な感想をくださる、SAWにもご寄稿くださったM.シリー様(Twitter:@mock_silly)に相談させていただきながら、2020年の7月ごろはあーでもないこーでもないと、いろいろと考えあぐねていました。

参考にさせていただいた夢小説企画様
 そんなとき、Special Thanksの欄にも加筆いたしました夢小説企画「揺籃」(管理:いぬかわ様)に出会い、拝見しました。こちらの企画「揺籃」は「小説の一節を考えて匿名で提出」→「その一節を基に別の誰かが小説を書く」という企画内容となっていて、拝見した際にはなんと素晴らしい企画だろうと驚きました。というのも、このような内容ならば夢書きさんどうしの交流ができるだけではなく、たった一節からどこまでも解釈の可能性が広がっていく、夢小説だけではなく文学そのものの醍醐味を味わえるからです。そうしてぜひこの企画を、ジョジョ夢でもやりたいと熱望しました。

企画内容と規約の借用および参考について
 SAWは「揺籃」の企画内容を参考にして、「書き手@が、台詞を一つ考えて投稿する」→「書き手Aが、その台詞に基づいて夢小説本文を書く」というものにしました。この内容をSAWトップページに記す際には、「揺籃」の【info】ページの簡潔かつ必要十分に伝えるべきことが伝わる構成を参考にしました。
 また、「揺籃」の【info】ページに記載されている規約の内容を参考にし、その表現方法の一部を借用しました。特に、寄稿の際の注意点(エログロの禁止、BL夢やGL夢の明記)の書き方は、当時私が夢創作に参入して日が浅かったために適切な表現が思いつかず、「揺籃」と同一の表現を借用し記載しています。
 私の報告と連絡が不足しておりまして、「揺籃」といういぬかわ様の独創的で魅力的な企画の存在をお知らせすること、および以上に記したようにSAWが「揺籃」の企画内容を参考にし、規約内容と表現方法の参考・借用をしたということを明らかにする時期が大変遅くなってしまいました。いぬかわ様、改めまして申し訳ございませんでした。また、ご指摘をくださいまして、誠にありがとうございました。

企画運営者、および創作者として
 このようにSAWは私がすべてを一から考え煮詰めていったというものではありません。いぬかわ様の「揺籃」における熟考された企画内容と規約はもちろん、これまで夢創作を行ってきた人々が、時には棲み分けやマナーに対する批判を受けながらも積み上げていった文化がなければ、私は夢小説企画の適切な運営ができなかったと思います。SAWの運営を通して、自分の創作活動が数十年来の夢創作文化の上に成り立っていることを自覚しました。そして夢創作、ひいては二次創作というものは、創作作品そのものだけではなく「どのように創作を行うのが適切なのか」という活動指針や規範によっても支えられているのだと理解しました。また、そのような活動指針や規範をどのように提示すれば簡潔にわかりやすく伝わるかというサイトの言語的表現や視覚的デザインについても、創作者それぞれの経験や能力から成る独創性が発揮されているのだと認識しました。
 したがって企画運営者および創作者として、今後も夢創作文化の指針と規範を意識し、創作作品だけではなくそれを支える運営方法の独創性を認識し、尊重していきます。そのために夢小説・二次創作サイトや夢企画サイトの作成にあたって特定のサイトの言語情報やデザインなどを参考にしたり借用したりする場合には、引用元の明記を心がけていきます。

さいごに
 SAWは期間を設けずに、サーバーのサービスが続く限り活動を続けたいと思っています。これからもどうぞ見守っていただけますと幸いです。
2021.11.4


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