2020/06/06


お菊様

丁寧で優しいメッセージを送ってくださって、ありがとうございます!
サイトを公開してから初めてメッセージを頂いたので、嬉しさや恥ずかしさや緊張が混ざった気持ちになりながら、何度も読み返しています。

Part 0で日記から入っていくという構成に着目してくださって、書き手冥利に尽きる思いです。
原作でもジョースター家の使用人たちが少し登場していましたが、彼らがジョージやジョナサンとどのように関わっていたのかということを当時の使用人文化と併せて考えると、ひとつのドラマが出来上がるみたいで面白いと思います。雇用者と労働者という関係をこえて、ジョージが使用人たちから尊敬され、ジョナサンが大切に思われていることを表現したくて、家政婦の手記を書いてみました。

ダニーとジョナサン、ジョージとジョナサンの関係については主人公があまり関わってこなくても書いておきたかったことなので、お菊様の癒されたという言葉を聞いて、書いてよかったと思いました。二次創作の醍醐味のひとつは、原作に対する解釈や補完を行うことで、キャラクターやストーリーをより深く理解できるということだと考えています。読み手のかたが「やっぱりそう思うよね!」と感じてくださったり、ときには「自分はこう思うなぁ」と考えたりするきっかけになれば、本当に嬉しいです。

自分の文章は読みやすいかな、伝えたいことが伝わっているかなと思っていたところだったので、お菊様のお言葉がとても嬉しくて、そして安心しました。
私自身は三人称が書きやすく感じていますが、三人称の記述が淡々としすぎたりして、主人公が何を考え何を抱えているのかということを、物語の核心に触れずに表現するのは少し難しいなとも思います。なかなか明かされない主人公の秘密に、これからもお付き合いいただければ幸いです。

ディオ少年が「他人から与えられる幸せというものが存在することさえ知らない、もしくは忘れてしまった」という言葉に、私も激しく頷きました。そしてお菊様の「100年の時をかけてでもその幸せを知ることができたら」という願いの優しさに、泣きそうになってしまいました。
他者を害してでもその上に立つというディオが選んだ道は、彼にとっては望んだことで、ある意味幸せなことなのかもしれません。しかし、その道しか知らなかったからそうなったというのは、私は悲しいことだと思います。多くの人の命を奪ったディオ(DIO)の罪は償いきれないものでしょうが、せめて誰かを愛し愛されたり、その幸せを願ったり願われたりすることの温かさは、いつか知ることができたらな……と思います。
悪を成すことしか知らない人が成した悪をどのように責めればいいのかというテーマも、ディオの今後を書くうえで考えていきたいです。ある人から見れば明らかな「悪」が、別の人にとっては「悪」ではなく、それどころか善いことでさえある、という問題は、アニメや漫画の世界だけではなく、私たちの日常でも見つけられるものだと思います。この問題に対する自分なりの答え、向き合いかたを、物語のなかで考えていきたいです。

NOTEまで読んでくださったのですね。
シーザーの最期をアニメで視聴したあと、しばらく何も手につかなくなるくらい困惑していたのを覚えています。シーザーの選んだ最期が、自分にはどうしても共感できなくて、でも彼の気高さが美しいと感じてしまって……。たぶん悲しかったり切なかったりするお話になると思いますが、お読みいただけましたら嬉しいです。

改めて、今回はメッセージをありがとうございました。
メッセージをいただくことで、こんなにも嬉しくて、二次創作への情熱がますます生まれてくるとは知らなかったです。お菊様も、どうぞ心身ともに健康で過ごされますように。もし気が向いたら、また遊びに来ていただけますと幸いです。

藤乃
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