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あなたはわたしなんてみてないよ






阿久根ともがな(めだ箱)




同僚の先輩は周りの感情に対して酷く疎いと、喜界島もがなは思う。

それは単に彼の中での人柄事柄に関する優先順位の問題だとも思ったが、彼が笑みを振り撒く人物を挙げてみて、彼の中のランクは酷く偏りのあるピラミッドなのだと悟った。頂点に立ち続けるのは自分もよく知る生徒会長。そんな彼女と彼とその友人の過去に立ち会ったことなどある筈も無い喜界島には、その傷とあったであろう青春を共有できない。だから自分は彼の順位の上…例えば生徒会長だとか、…に在ることは不可能だった。と、理解した瞬間喜界島もがなは半ば自棄に思考を棄てた。


「阿久根さん」


夕陽が人物をなぞって影を作る。そんな時間帯になってしまっても尚、喜界島は職務を全うしていた。元はバイト感覚で入った生徒会。いつの間にか水泳部と同じぐらいに大切な居場所になっていることに、薄々気付いていた。敵対していたというのに、あの時の抗争は今や伝説と化しているらしかった。そんなこともあったなぁ、と精神的にも肉体的にも説得された記憶をぼんやり思い出しながら、苦笑。




***
何年前の書きかけだこれ…時系列すら曖昧過ぎる。

阿久根さんのヒエラルキーは常に頂点がめだかちゃんで、自分と同じかそれより少し上に善吉君。クマーはよくわからんけども上だろうか。まぁその辺は中学云々もあるから特別といえば特別な部類。鍋島先輩も恩人なので特別でも過言じゃない筈。でそうなると後からぽんっと入った因縁も腐れ縁もないもがなちゃんって彼から見たらどんなもんかなぁ、と。
もがなちゃんからしても生徒会が動く度に三人と距離間感じちゃってたりするのかなーもしかして私部外者?みたいな気持ちになったりしたのかなーと。


「阿久根さん私には無関心だよ」
「君に無関心でいられるほど俺は聖人じゃないよ」
的な阿久もがを書きたかったんだ…





2013/04/02


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