SSS | ナノ

さわたりさんと!(ARCV)






沢渡…誰かのためより自分のため。自分が楽しければそれが他人の喜びになると考えている
デニス…自分も楽しく他人も楽しく。魅せる側としての自覚あり

「凄かったよ、予選」
「当たり前だろ。この俺が魅せてんだ、観客が沸かないはすがない!」

 豪語するシンゴに、デニスは一瞬呆気に取られ、やがて面白いものを見たように大口を開けて笑い始めた。流石のシンゴもその大笑いにはぎょっとしたものの、すぐにぷんすかと怒り出す。

「テメェ何笑ってやがる!」
「ははっ! あははっ!……ふぅ、う、うん、君、すごく面白いなぁって……」
「あぁ!?」
「君、まるでエンターテイメントでできてるみたいじゃないか」




謎パロ次元の黒咲と


「お前がちゃんと飯を食わないって聞いて、わざわざ持ってきてやったんだからな!」

 何と恩着せがましい、そう言い返せたのだが、言葉とは裏腹にシンゴがとても心配した表情を浮かべるものだから、文句を言うことも、膳を持つ手を払うこともできなかった。自分の身を案じるその目が、今は居ない同胞のそれと重なったから。おかしいだろう、あいつにそっくりなのはあの赤と緑の頭をした子供のはずだろうに。




2017/07/28


×