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6月にまつわるエトセトラ@






ジャンル混同でオムニバス




(アイチとレオン)

「先導は六月生まれだったか……」


「うん。もう何日か過ぎちゃったけど……どうしたの、そんなに落ち込んで」


「…すまない、知らなかったんだ。来年はきちんと当日に祝えるよう努力する」


「かしこまり過ぎだよレオン君。そういう風に言ってくれるだけで僕嬉しいし、それにレオン君からは、謝罪よりもお祝いの言葉がほしいなぁ、なんて」


「おめでとう先導」


「あ、うんありがとう……(率直過ぎて逆に僕が恥ずかしいや…)」


「時に先導、お前のエレメントは風らしいのだが」


「え?……あ、思い出した。それって双子座の話だよね?」


「ああ」


「それがどうかしたの?」


「いや、な……ただ柄にもなく先導と俺に近しいものを見つけて、嬉しかっただけだ」





(一年生組)

「わーっ降ってきた!」


「西園こっち来い」


「嬉しいけど何で肩車する気でしゃがむの?僕靴濡れてるんだよ?服汚れちゃうよ?」


「折り畳みは小さいから並ぶより効率がいいんだ、早くしろ」


「剣城って変なところで優しいよね、ありがとう!」


「(普段は飛び付いてくる癖にこういう時だけ遠慮されてもな……というより肩車自体は嫌がらないんだな、こいつ…)」


「狩屋ーっ!それっ!!」


「ばっ、天馬君泥水かけんなよ!俺怒られるの嫌なんだけど!」


「こら天馬!私にもかかっちゃうじゃない!狩屋君使う?」


「あっ、空野さんありがとう……」


「……狩屋ぁぁああああ!!!!」


「ちょ、何なんだよマジでぇぇえええ!!!!」


「……天馬君素直じゃないなぁ(狩屋君が大きい傘持ってきたから空野さんが相合傘してって行っちゃった上に、タオルまで貸しちゃったんだもんなぁ……まぁお互いどんまいってことで)」





(十代とヨハン)

「あちぃよぉー……」


「あっちぃ……」


「ヨハンおま、ヨハンはブルー寮帰ればいいだろ」


「生憎只今電気関連総調整中」


「ちょっと何言ってるかわかりません」


「やっぱ扇風機と風だけじゃ限界あるよなぁ。レッド寮もクーラーつける談判しようぜ、死人が出てからじゃ遅いだろ……あ、そろそろ溶けたアイス固まったんじゃないか?」


「うぉぉおおおアイスつめてぇぇえええ!!!」


「(単純だなぁ)やっぱ夏はこれだよなー」


「…ヨハンさんヨハンさん」


「あん?」


「口端からソーダ垂れて非常にアレなことになってますよ」


「…ぎゃあどこ見てんのよ十代君!」


「無茶苦茶棒読みだな!」





(三和とエミ)

「三和さん」


「ん?」


「今月中の結婚を前提にお付き合いしてくださいっ!」


「(……ちょおおおおまっ!!待って!まだ俺児童なんたらで捕まりたくない!!!!)な、何を言ってるのかなエミちゃん?順を追って話してくれると、お兄さんすごく嬉しいなぁ」


「あのね、六月ってジューンブライドでしょ?だから!」


「ジュン?……ああ、あれね……って話飛躍してる気がするんだけど」


「三和さんがうんって言ってくれれば全部解決するんだけど……」


「(年下女子の上目遣いっていい……はっ、馬鹿だから駄目だって言ってんだろ俺!鎮まれ俺の欲望!)うーん、エミちゃんがおっきくなったら考えるよ」


「うー、じゃあ来年の六月!」


「俺的にはもう三年ぐらい後でもいいんだけどなー」


「そんなにのろのろしてると、私他の男の子のところに行っちゃいますよ?」


「それは…………困るわ」


「(そんなことないんだけどなぁ…)ふふっ、じゃあ今年は私からだったから、来年は三和さんからプロポーズしてくださいね」


「(とんでもない約束した気がすんなぁ…)おう、とっておきの殺し文句で射抜いてやるから、覚悟しとけよ?」





2013/06/19