「倉持まだー?もう行くよー?」
「もうちょっと待てって!」
「先行ってていい?」
「おま、ふざけんな!」
「もー早くー早くー」
「遊夜、俺のベルトどこか知らね!?」
「ゲームの横に置きっぱなし」
「お、あった!」
「ちゃんと片付けないからー」
「遊夜、靴下片っぽ無ぇ!」
「洗濯物のとこに挟まってる」
「さんきゅ!」
「あんたねぇ…」
「なぁ遊夜、ワックスは!?」
「棚の上!いい加減にしろ!やったげるからそこ座んなさい!」
「ヒャハ、やりー」
「ったくもー、自分ちなんだからもっとちゃんとしてよね」
「だって滅多に実家帰ってこねーんだもんよ」
「あーはいはい」
「それに遊夜が覚えてるから平気だろ?」
「…そうかもしれないけど」
「まだかー?」
「はい、できたよ」
「ヒャハ、さんきゅ!」
「あたし盛るのうまいわー」
「へーへー、んじゃ行くか」
「携帯持った?」
「やっべ、充電器にさしっぱ!」
「ハンカチとティッシュはー?」
「お前は俺の母親か!」
「はい、行くよ」
「…おー」
二人揃って、倉持の家を出る。
あたし達はとあるお店に向かった。
「いらっしゃいま…あれ?」
「あれ、御幸くん?」
「げっ、御幸!お前ここで何してんだよ!」
「ここ、姉貴の店」
「うわ、何なんだよ御幸家」
「二人はここに何しに来たんだよ?」
「そんなん決まってんだろ」
「…え、まじで?」
「結婚しねーのに、カップルでウエディングドレス見にくると思うか?」
「御幸くんも結婚式来てねー?」
「遊夜、御幸は呼ばなくていんだよ」
「はっはっは、とりあえず野球部みんな呼ぶだろ?」
「それ考えたんだけどよ、ぜってー純さんらへんに絞められるよな」
「いいんじゃね?」
「亮さんあたりが本気で怖ぇよ」
「まぁでも、久しぶりに集まれるキッカケになるじゃん」
「…そんならいーか」
「てかまじで結婚すんだなお前ら」
「おー、御幸に遊夜はやんねーよ」
「俺、一生野球が恋人かも」
「ヒャハハ、お似合いだぜ?」
「ねぇねぇ御幸くん、あたしにはどれが似合うかな」
「遊夜ちゃんなら何でも似合うよ」
「てめ、遊夜に近付くな!」
「式場は?どこでやんの?」
「無視か!」
「んーやっぱここ好きだし、地元でやると思うよ」
「遊夜ちゃん、ほんとこの街好きだよな」
「もちろん。だって…」
あたしは拗ねている倉持に向かって、にっこり微笑んだ。
「倉持と恋を始めた場所だもん」
この街のどこかで
*************
エピローグです。
これからはもう二人の時間が止まらないように
結婚してもらました(笑)
大学4回で就職も決まって、
卒業目前!くらいですかね。
9話目(最終話のつもり)の最後にある、
交差点で倉持とヒロインが再会して抱き合う
っていう場面がひたすら書きたくて
それだけで書き始めました。
イメージソングの曲を聴いてたら、
ばっ!と浮かんじゃって
勢いで書き上げた感じですね。
最初は短編のつもりがどうしてこんな事に…
急に時間が変わったり
場面が変わったりして
読みにくい部分が多々あってすいません。
御幸も幸せになれよ。笑
亮さんとどっち出すか迷ったけど
亮さんむつかしーならなぁ…
次は御幸の長編書こうかな。
でも亮さん書きたい。
やっぱ高校生がいいよねー
みんな出てくるし。
とりあえず受験終わらします(笑)
ありがとうございました!
20121116