最初で最後の恋



魔物と人間が争い、傷ついてきた戦争。
何百年と続いた戦争がようやく終わりを告げる。それは、一人の少女の犠牲にして…



最初で最後の恋



少女の名はシャーリー。シャーリーは王国の王妃が生んでしまった浮気相手の子供だ。それは一瞬の迷いだと王妃は国王に弁解し、嘆いた。それでも許そうとしなかった国王はシャーリーという存在はなかったことにし、一つの部屋に閉じ込めた。シャーリーが17になるまでずっと。

シャーリーは閉じ込められた部屋でずっと一人だった。時々国王の目を盗んでやってくる母親である王妃はシャーリーを抱きしめいつも泣いていた。「ごめんなさい」と謝りながら…その言葉を聞いてシャーリーはいつも心を痛めていた。自分がしっかりしていないから母親は泣いているのだ。もっと自分が勉学も魔術も頑張ればきっと母親は泣かなくてすむのに…

そうおもってシャーリーはいつも頑張って頑張って頑張って王妃と国王の間に生まれた本来の王女より勉学も魔術も一回りもふた回りも優秀な子になっていた。それでも認められない自分。冷めた目でみる母親以外の目。その目をみてシャーリーはある時理解した。ああ、いくら自分ががんばったって母親しか認めてくれないんだ、と…。悲しくなかった、といえば嘘になる。ただ、認めて欲しいだけだったシャーリー。それすら叶わない事を察し、それからは母親のために勉学も魔術も頑張っていた。

しかし、17の誕生日を迎える数日前、母親は亡くなった。悪魔に襲われた馬の暴走で馬車が横転し死亡。遺体はない。呆気ない死にシャーリーは涙を流せなかった。ただ呆然と死の報告を聞いた。その報告を聞いてからシャーリーは今まで頑張ってきた勉学も、魔術も手をつけない。まるで人形のように動かずただ窓の外を見るだけになってしまった。そんなシャーリーに追い打ちをかけるかのように国王が告げた言葉。

「戦争を休止する代わりにお前を悪魔のトップと婚姻させる。今すぐ荷物をまとめろ」

母親を殺した同然の悪魔のトップの嫁になれ、と…。所謂人質であり、国のために犠牲になれと国王はシャーリーに暗に告げる。向こうに行けば何が起こるか分からない。だから国王は愛する妻との間の子供ではなく浮気相手の子供であるシャーリーを売ったのだ。

シャーリーは国王の言葉を聞き、ああ…ここに自分の居場所はないんだ。と思い、そして国王の言葉に静かに首をたてにふった。もう、シャーリーの心はボロボロだった…




こんなものを書いてたけど続きがかけなくてだうん



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