※本格的ヤンデレ化、一歩手前ぐらい



ななしはみんなが好きなんだ

おれもチョウジもいのもナルト、弟も…みんなみんな、全員が好きで





まだ一番がいない


嬉しいことは、ななしの気持ちはまだ誰にも奪われていないこと

悲しいことは、まだななしはおれを見てくれていないこと

安心することは、ななしはおれを好きでいてくれること

不安なことは、





いつか、おれ以外の誰かが、彼女を奪っていってしまうこと



いくらおれが、彼女を好きでいても

彼女が見てくれなきゃ意味がない





あー、もう、怖い

マジで、本当に、怖い


ななしが、おれじゃない、特別な誰かを見つけてしまったときが怖くて










「ななし、」

「お、シカマルくんいらっしゃい。なんか用事?」

「用事っつーか、相談。ちょっと悩みごとがあってよ…」


抑えきれなくなった

不安、そして彼女への想い


「助けて、くれっか?」

「当たり前だよ!」

「そっか、よかった」

「…なにか、あったの?私なんかで力になれる…?」

「あぁ、なれる」


つーか、ななしにしか解決できねーし





心配そうにこちらを見てくる彼女を、優しく、それでいて逃がさないように抱き締める





離さねぇ

渡さねぇ

譲らねぇ


誰にも、やらねぇ





おれだけのななしなんだ


「ななし、頼みがあるんだけど、いいか?」

「う、うん…私に出来ることなら…」





ななしが他の誰かを見る。そんなの嫌だ

んなこと全力で阻止してやる


…どうやって?





そんなの簡単だろうが


「とりあえずさ、一回家来てくんね?」

「今から?」

「ん、平気。昨日っから一人暮らししてんの」

「へっ!?そうだったの!?……知らなかった」

「だからいつ来ても大丈夫だし…」








ななしがおれだけを見てくれるようにするには

ななしの世界に、おれ以外が消えればいい


おれだけが、いればいい




そう、


おれの世界に、ななしを閉じ込めてしまえばいい





「いつまでいても、大丈夫だから」


そうすれば、ほら

ななしの瞳にはもう、おれしか映らない





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