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「シカマルくん!」


ななしの怒鳴り声が響いた。あまり聞きなれないそれに、思わず肩をすぼめた

険しい彼女の表情から、相当お怒りであることが伺える


「シカマルくん、任務はどうしたの?」

「………………休み」

「はい、嘘」


ぺちんと、叩かれた頭。まったく痛くないが、何となくそこを押さえる

確かにななしの言う通り、今日は任務がある。だがしかし、内容は『子守り』と言うとてもめんどくさいものだ


「……おれ一人いなくたって、別にいーだろ」

「ダメ!」

「いてっ」


また叩かれた。ななしと付き合うようになってから、こうして怒られることが増えてしまった。主な原因が、おれがこうして「任務行きたくない。ななしと一緒にいたい」とワガママを言うからだが…


だってよー、しゃあねぇだろ?


せーっかく、付き合って

手ぇ繋いでも、抱きついても、キスしても、押し倒しても

何してもいい関係になったのに、くだらねぇ任務なんかでその時間もねぇなんて。んなの、嫌に決まってんじゃん


そう、おれの思いをそのまま伝えるとななしは顔を赤く染め狼狽えた。そんな姿にキュンとなるも、直ぐに目をキッとさせこちらを睨んできた。そんな姿にも、キュンとする。何してもななしならキュンキュンする





「………わかった」

「ん?」

「今すぐ任務に行くなら、帰ってきたときに膝枕をしてあげよう」


…………な、なにぃ!?


ドン!と頭の中に天秤が現れた

片方にはいつものななし+膝枕。もう片方には怒ったななし


おれは口をわなわなと震えさせ、彼女を見つめる





「さぁシカマルくん!任務に行くの?行かないのっ?」

「そ、んな、の…!」


……え、選べねぇ!


究極の選択に困ったおれはその二択に悩まされ、結局任務に行くことはできなかった





悩む