シカマル「アスマ先生が不慮の事故により、今回はおれとゲストだけでやりたいと思います」


そう、奴は死んだ(※死んでません)

不慮の事故で、死んだのだ(※死んでません)





シカマル「…………ぃよっしゃぁぁああああ!!!」


待ってたぜ、このときを!!


これはつぼみがここに来て、二人っきりになるっつー幸せ展開じゃね?

んで、そのまま結婚とかいけるんじゃね!?


シカマル「……ふっ、」


そうとわかったら、質問とかやってる暇はねぇ…!





シカマル「つぼみ!」


おれの胸に飛び込んで、





ゲスト「……あ、あの」

シカマル「…………」

ゲスト「そ、んな顔されましても…えと、あの…今回のゲストとして、その…」

シカマル「……………」

ゲスト「……………」

シカマル「………え」

ゲスト「…?」



……抉りこむように

打つべし!!!



めごぉ!!


ゲスト「うぶぉえ…!?」


ドサッ…


シカマル「…ま、わかってましたけどね。今までの流れからしてつぼみが来ることはないッスよね。そッスよねー、ははは

…でもよぉ、期待とかすんだろ?誰だってしちまうだろ?あーちくしょう、涙で前が…いいや、これは汗だ。汗で何も見えねぇ…」

ゲスト「お、おれも涙が止まらねぇよ…そして口から流れる血も止まらねぇ…」

シカマル「髭の呪縛から逃れたと思ったら次は犬っころか…ふぅ、」

キバ「ちくしょう…だから来たくなかったんだよぉ…!!」


こっちは頼まれて来たってのに!!

なんだこの扱いは!!


シカマル「めんどくせぇから、もうさっさと始めようぜ。そんでさっさと終わらせようぜ」

キバ「それは同意する…でも少し休ませてくれ…」

シカマル「はぁ?なんで……ん?キバ、お前なんか具合悪そうだな、どうかしたのか?」

キバ「数秒前の出来事を思い出して下さい!」


おれの腹に向かって全力パンチをしてきたんだろうがよ!!


シカマル「記憶喪失だ…ここ数分の出来事が思い出せねぇ」

キバ「都合いい記憶喪失だなぁ、おい!」

シカマル「ま!そんなことより、さっさと質問いこうぜー」

キバ「この鬼!」 





『シカマルへの質問です。 つぼみちゃんの事は何でも知っている、と思っていますか? あ…でも…つぼみちゃんの秘密?(転生的なアレ)…知らないんですよね…←かわいそうに←』


シカマル「どういうことだ!」

キバ「なにが!?」

シカマル「どういうことなんだよ!!」

キバ「だからなにがだよ!?」

シカマル「おれの知らないつぼみ、だと…」


んなもんあるわけねぇだろ

ほぼ生まれたときから一緒にいるんだぞ?


キバ「………でも、四六時中一緒ってわけじゃねぇんだろ?だったらお前の知らないつぼみさんぐらい、」

シカマル「!!!」

キバ「…おま、意外と表情豊かだったんだな」



シカマル「……おれの知らない、つぼみ」


つぼみとおれが出会って十数年


…そうか、そうだよな


つぼみとおれは、まだ、十数年しか一緒にいねぇんだ


………そりゃ、知らねぇことの一つや二つあるわな


シカマル「…………うん、これから知ってけばいいか」

キバ「そーそー



……あ、でもここに転生とかなんとか書いてあるけど、これはどういう意味なんだろうな」

シカマル「え?そりゃあ、前世でもつぼみとおれは一緒だったってことじゃねぇの?」

キバ「…………いや、違うと、」

シカマル「あ?」

キバ「ウン、キットソウダト思ウゼ!」

シカマル「だよなー」





『…シカマルってつぼみさんの生理周期把握してそうですよね、忍だから血の匂いに敏感そうですし。むしろつぼみさんに敏感だし← 実際どうなんでしょう?』


キバ「せ…ッ!?ちょ、これ…なんつー質問だよ!!」

シカマル「おぉ、知ってる知ってる」

キバ「しかも普通に答えるのかよ!!」

シカマル「確かに一般人よりかは鼻は利くが、匂いじゃちょっとなぁ…神経集中させねぇとわかんねぇよ

つぼみがなってるかどうかは顔色でわかるな。いつもより少しダルそうにしてるし」

キバ「わかった!わかったからもう止めてくれ!な、んか申し訳ない気分になってくるから…」

シカマル「はぁ?」


なんでテメェが、んな気分になんだよ





シカマル「でもやっぱなるとしんどそうだよなー」

キバ「………おれに聞かないでくれ」

シカマル「つぼみが辛そうしてるとこ見てっとさぁ…なんか、こう…



泣かせたくなる」

キバ「歪んだ愛情だな、おい!」


そしてものすごくいい笑顔!この人怖い!



キバ「…ッだぁー!もう止め止め!この話は止めだ!!」

シカマル「…なんだよお前、恥ずかしいのか?照れてんのか?男のお前が?ハッ!」

キバ「鼻で笑うんじゃねぇ!お、お前にはわかんねぇだろ!?こちとら鼻がいいんでね!」

シカマル「…………ほぉ、そういうことか」

キバ「わかったならもう終わりに、」

シカマル「なぁ、キバ」





一つ、聞きてぇんだが

先週一回でもつぼみに会ったか?


キバ「!!!!」

シカマル「…ほー、なるほど、そういうことか」


テメェが恥ずかしがってる理由が、よぉぉぉくわかった

確かに先週つぼみはあれだったよ


そんで、そんなときにテメェはつぼみに会ったわけか。それだけならまだしも、テメェは匂いを…


キバ「ま、待て!不可抗力だ!偶々だ!つぼみさんと偶々会って…」

シカマル「キバ」

キバ「ひぃ…!」

シカマル「あのな、キバ…」



おれだって、そこまで心狭くねぇよ


キバ「……え、」

シカマル「不可抗力なら仕方ねぇ」

キバ「し、シカマル…!」


そ、そうだよな!いくらシカマルでも、これぐらいのことで、



シカマル「でも」

キバ「……………………………………え゛?」


………でも?





シカマル「でも、つぼみの名前を呼ぶことに、許可した覚えはねぇぜ?」


ホント、誰の許可を得て『つぼみさん』とか呼んでんだか…


キバ「……………」

シカマル「とりあえずー……歯、食い縛っとけ」

キバ「…………ッ!」





め、めっちゃくちゃ

心、せめぇじゃねぇかよ!!!!!


シカマル「覚悟しろや犬っころ!」

キバ「赤丸助けてくれぇぇぇぇえええ!!」


おれはまだ死にたくねぇー!!











キバ「……………あり?」

シカマルの殺人パンチが、来ない…?


シカマル「……………」

キバ「……………ぉ、おい。固まってどうしたんだよ」

シカマル「………………来る」

キバ「は?」





シカマル「……ようやく、来る」


この気配は、絶対に、間違い、なく





キバ「あっ、ちょ!シカマル!お前どこに!……って、


あーあ、行っちまった」


どうすんだよ、この場

おれとしては助かったけどさぁ



……………………うん、勝手に帰るか。先にいなくなったのあっちだし

今のうちに帰っとかねぇと、危ねぇし



キバ「…んじゃまぁ、お疲れ様っしたー」


さーて、赤丸と散歩にでも行くか











ゲスト「……すみませーん。前回はいけなくて…ッ!ぅ、わぁ…!?」

シカマル「へへ、待ちくたびれたぜ」

ゲスト「あー、うん。ごめんね?仕事の方が忙しくて」

シカマル「しゃあねぇから許す。じゃ、さっそく行こうぜ



つぼみっ」

つぼみ「うん!」








……………って、


つぼみ「あ、あの、シカマルくん?いったいどこに向かって…」

シカマル「おれん家でゴロゴロしよーぜー」

つぼみ「え?私質問に答えなきゃいけないって聞いて…」

シカマル「んなめんどくせぇこと、おれは知らねぇ」

つぼみ「ぇ、えぇー…?」



シカマル「…へへっ」


やっと、やっとつぼみに会えた

質問?んなもの知らねーよ


おれはこの幸せ展開を、ずっと待ってたんだから



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