「こんちはー」


幼い頃から通いなれたつぼみ家の戸を叩く。いつもなら直ぐに返事が返ってくるのだが、今日は沈黙しか返ってこない

任務が休みなので遊びにいく、そう事前に連絡はいれてあったはずだが…。シカマルは頭を掻きながら庭へと足を運ぶ


するとそこには、縁側で気持ち良さそうに眠っている愛しのあの人がいた


やっぱ寝てたか、


一度や二度ではないこの状況。とりあえずいつも通り、つぼみの隣に腰を下ろす





「………ふわぁ、」


っあ゛ー…、ねみぃ

気持ちよすぎんだろ、この天気


暑すぎず寒すぎず、昼寝には最高の環境。その証拠にシカマルの横にいる彼女はまだ眠りから覚めない


そういや、昔はつぼみが寝てるとふてくされてたな、おれ

構ってもらえなくて嫌だったんだっけ





何時からこの想いを抱いているのか覚えていない。まぁ、親父に「つぼみちゃんに会った瞬間からお前はおかしかった」と言われたときは納得したけどよ





…本当に、会った瞬間からおれは狂っちまったんだと思う

自分でもめんどくさがり屋な性格だとわかっているが、つぼみが関わることには一切「めんどくさい」なんて感情は持たない


それどころか、おれの持ってるモノすべて捨ててもいいから、つぼみを手に入れたいと思ってしまう


「…ん、んん………」


大人でも子供でもない、成長途中の寝顔。彼女を起こさぬよう、静かに覆い被さった





「…つぼみ、」


好き

ずっと前から、生まれた瞬間から


ずっとずっと、

好き



甘く柔らかいつぼみの唇に自分のそれを重ねる

名前を呼んで、重ねて、噛んで

慣れたこの行為に心が満たされていく





寝てるつぼみをこうして襲ったのは、何回目だろうか

初めて重ねたのは、いつだっただろうか



きっと今、最低の男になってんな。でも狂っちまってるおれだから、スッゲェ満たされてる








「………ん、むぅ」

「……はっ、」


やっぱ嘘、足んねぇ


今すぐつぼみを起こして、

驚いてるつぼみにまたキスして、

今度は舌も一緒にねじ込んで、


あー、

足んねぇ足んねぇ


ペロリと最後に旨そうな(実際旨いけどよ)唇を舐め、体を起こす

下半身に集まりつつある熱が、理性の限界を告げてきた





「…続きはまたいつか」


頼むぜ、つぼみ


優しく頭を撫でてやると、つぼみの頬が幸せそうに緩んだ





(狂ったおれの、愛情表現)



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