赤木三世代女体化注意!
某曲パロ。
てかまんまです。









「早いけど、プレゼントやるよ」



くつくつと笑いながらアカギが言った。私の誕生日はまだ先だから、確かに言っている言葉は当て嵌まる。けれどアカギの手にプレゼントらしきものは何も無い。



「ま、そのうち渡すさ。待ってなよ」



それからアカギの姿を見なくなった。



「アカギはどこに行ったんだろうな」
「さあ。まあ猫みたいなやつだったから、ふらっと戻ってくるかもしれないぞ」
「もしかして、あの神域みたいに死んでたり」
「馬鹿、冗談でも言うんじゃねぇよ」
「そうだな……」



姿を消したアカギにたくさんの噂が纏っていく。その噂の全てが噂で、真実ではない。きっとこの街に今アカギがどこに行ったのか、知るものはいないだろう。私以外に、誰も。
この街は神域と呼ばれた女が仕切っていた。しかし彼女は不治の病に犯され、自ら命を絶ったのだ。詳しくは、よく知らない。けど彼女は命を絶った。それは事実だ。
次に街を仕切ったのはアカギだった。神域の女と似ていたからだ。見た目も、考え方も。でもそれは身内だったから、街を仕切ることになっただけ。



「なあ、しげるは何か知らないか?」
「何も。急に居なくなっちゃって」
「お前も心配だよなぁ」
「……うん」



本当は知っていた。アカギは男とこの街を出たのだ。たまに会っていた、あの傷の男と。きっとここにアカギは戻ってこない。



「よ、しげる」
「南郷さん」
「アカギが居なくなったって聞いてよ……大丈夫か?」
「うん、大丈夫」



アカギを羨ましいなんて、思わない。この街のすべてを手に入れておきながら、それをすべて捨ててまであの男と生きていくだなんて。



「……ただ」
「ただ?」
「誕生日プレゼント、あんまり要らないやつだったから文句言おうと思ってたのに」
「そうか……なら、俺がもっといいもの買ってやるよ。高いのは無理だけどな」
「ふふ、ありがとう南郷さん」



あんたからのなら何でも嬉しいよ、なんて言わなかった。言ってしまえば、よかったのだろうか。それでも、こんな街よりも価値はずっとあるはず。それだけは、確かだから。





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Q:何がしたかったのか簡潔に述べよ。
A:某笑顔動画のMADに影響された。正直楽しかった。個々の話とか考えていたりしました。反省はしている。








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