俺はあいつから出来たんだから俺はあいつと同じなんじゃないかと思うんだけどそれを許してくれる人は誰もいない。そもそも許してもらうのも変だ。俺はあいつの一部から出来たから俺とあいつは同じはずなのに。間違ってない、のに。





「同じじゃ、ねぇ」



ずるりと体の中で何かが動く。気持ち悪くて吐き出したいのにそれが出来ない。もどかしくてもどかしくて意味も分からず頭を掻きむしる。分からない、分かるはずもない。



「同じじゃん」
「違う」



肯定を望めば必ず否定されるこのやり取りを何回繰り返せば俺は肯定を受け取ることができるのだろう。俺はあいつと同じだ。俺はあいつから出来たんだから、俺はあいつ。あいつは、もちろん俺。だからそうじゃん、それでいいじゃん。泣きたくなるこの感じは一体何なんだろう。誰か教えてよ、だって俺、生まれたばっかだし。でも分からないってことはあいつは知らない感じなんだ。俺しか、知らない。それが違うって言われる理由なのか。



「なんで、だよ」



あいつは知らない、知らないんだ。あいつが知らないっていう感じ。俺があいつっていうのが間違いだって言われる感じ。否定される、感じ。嫌だよ、なんでお前は否定するの。好きなのに、愛してるのに。あいつと俺は一緒なのにどうして否定するの。



「好きなんだよ、愛してるんだよ。それがあいつの考えてたことでも俺はお前が好きなのに、否定、しないで」




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クローン萌えがきましたので。
ちょっとヤンデレ設定が好きです。





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