『…真田、柳、柳生、今日時間ある?』
「あぁ、今日はミーティングだけだからな。」
「私も大丈夫ですね。」
「あー…すまない、今日は赤也に英語を教えなくてはならないから無理だ。」
『そっか、じゃあ2人に話があるんだけどミーティング後私の家にきてくれる?』
「分かりました、しかし何故あなたの家なんです?聞かれたくない話なんですか?」
『ん、まぁそんなとこかな。』

聞かれたくない、というのが建て前だが一番は幸村、ブンちゃん、雅治に特に聞かれたくないのだ。話というのは紛れもなくこの前の幸村について。仲間である彼らなら何か知っているんじゃないかと言う単純な理由。あの笑顔がどうにも頭から離れなくてここ最近勉強…は最初からしてないけど頭に入らなくて気がつけば幸村を見てるしあっちはいつも目が合った瞬間何かしてくるのに逸らされる。

私何かしたか?

思い当たる節がありすぎたからまた悩む。魔王っぷりにイラついてこっそりレモンのみりん漬けを持って行ったりしたからな…。絶対食べる前に顔面にぶつけられると思ったのに全部食べてあったし。あれでお腹壊して嫌になったとか…、それかも、てかそれだよね。私なら間違いなく食べないよ。



「霧矢、ミーティングが終わったが。」
『えっもう終わったの?』
「随分考え事をしていたようですね、とても不細工でしたよ。」
『おい。』
「立ち止まってては時間の無駄だ。さっさといくぞ。」
『ふぇーい。』

歩いている間は柳生がちょくちょくいじめてきた(言葉の暴力)だけで真田は無言だ。いわゆる初メン、しかも静かな奴ばっかのメンバーだから何喋っていいか分からない。そうこうしているうちに私の家の前…、に。

「面白そうな事しとるのぅ。」
「俺らも混ぜろよぃ。」

何 故 奴 等 が こ こ に い る


奴等にだけはバレぬようわざわざ裏門から回ってきたのに…!ニヤニヤしながら私の家の門に寄り掛かってやがる…!頼むから帰ってくれよ!300円あげるから!

「…仁王くん、大事な話らしいので。」
「ほぅ、ますます気になるのぅ。」
『柳生!』
「あ、失言してしまいました。」
『棒読みじゃねぇか!』
「うるせぇ青菜。」
『お前らが来なければな!』

これ以上叫んでいても埒が明かないからみんなまとめて家にあげた。ブンちゃんには絶対茶菓子なんて出してやらないんだからな!


((男子中学生の日常))


「尾行もなかなかおもしれーな仁王!」
「じゃろ、ブンちゃん。」

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