『こ、こんにちは…!』

都内某レストランでオフ会は始まった。お互い学生とあって会場は安く済ませる。それでもだろぃさんの食べる量は異常で集合時間に行ってもすでにテーブルは空いた皿ばかりであった。

「はじめましてー、じろ…あー、Cです。」
「だろぃです、シクヨロ!」
『茜空Pです、改めましてよろしく。』

軽く挨拶を済ませると私も何かオーダーをする事になり店員を呼ぶ。だろぃさんがまだ頼むとは予想はしなかったがその小さい体のどこに入るのだろう。Cさんはだろぃくんまじまじすっげー!なんて煽てている。会計はすっげーどころで収まらないと思うが。

「茜空P大阪住みだろぃ?やっぱたこ焼きうまいの?」
『どうかな、でも東京で食べるよりは本場だから美味しいのかも。』
「食べ慣れてるって感じだね!俺からも質問いい?」
『うん?』

「茜空PとぜんざいPって付き合ってんの?」

笑顔で爆弾を投下することに定評があるCさんだが噎せてしまう。だろぃさんも隣りで水を吹き出しかけて押さえている。げほげほと何回か咳き込んでいると大丈夫ー?と呑気な声で心配された。

『まさか!ぜんざいPとは仲良いけどそんな!』
「Aー、でもぜんざいPのブログにかなり名前出てくるんだよね。あと今日俺らがオフ会すること知ってたし。」

ちょっと待て、光くんのブログ覗いた事がないがため記事内容が分からない。タグでは嫁やら旦那やらとコラボ回数が多いために言われていたが光くんが言ってくれているとなると話は別だ。嬉しい、本人が認めてくれているのだから。テーブル上の皿を全部空にしただろぃさんがようやく箸を置いて話に本格参加してくれる。

「まじかよぃ、ってことはリアルで知り合い?」
『うん、家も近かったりする。』
「茜空P顔赤いCー、可愛い。」
『嬉しいから、深い意味はないよ!』
「照れなくてもいいのに!ね、だろぃくん…はダメージでかいか。」
「Cくん黙って、チャンスかなって思ったのによ。」
『チャンス?』
「こっちの話!俺今からデザートいくけど2人とも頼む?」

やけ食いすると豪語してだろぃさんは巨大パフェ。Cさんは笑顔で断っていた。恐ろしい子…!私も便乗してやんわり断ると俺一人かよ、と呟いて店員を捕まえていた。


『その体のどこにそんなに入るの?』
「器はでかいから入っちまうんだよぃ!」
『いやそれ関係ないと思う。』






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