東京からの帰りは2人と一緒だった。自由席なので3人で並ぶ形で座れたのは奇跡だと思う。私と光くんはイベントの話をしていたけれど忍足はぐったりと寝ていた。不二、わさび寿司を一般人に食べさせるのは危険だからやめて。

それから数日後、やっと携帯を直しみんなと連絡を取る事が出来るようになったのだった。そして今は学校でランチタイム。光くんとまったり弁当を食べていた。

「茜さん上の回想いりますか?」
忍足が不憫だから一応語っとこうかなって。』
「謙也さんの出番とか早送りで。」
『おっけ!』
「おっけ、ちゃうわ!俺新幹線中で何回吐きそうになったか数えられんっちゅーねん!」

ささっと背後から近付きツッコミをかました忍足は白石王子よりストーカーレベルが高い。というか忍足は何でここにいるんだろう、ついに昼ご飯ぼっちなのかな。私たちの間に座り込んでる時点でぼっち確定か。

「謙也さんの吐き事情とか求めてへんっスわ。」
『ほんとにリアルの人間は汚いな吐くとか…、忍足限定で。』
「何で倒置法使ったん!?俺だけやないか!」
『なんとなく、だって食事中に言わないでしょ。』
「ほんま空気読めませんね。」
「…もういい黙っとくから、謙也くん泣いちゃうで。」

「…ほんで茜さん今日の本題は?」
『それがね、』
「俺に触れろや!何やねん2人して!今日はなぁ!白石が委員会だし金ちゃんはおらんし千歳は行方不明だし小春とユウジに割り込めんしで俺一人やねん!うわぁぁぁあ!」

そしてそのまま走りさっていく忍足。徐々に小さくなる背中を見て思った。本当にぼっちだったんかい!と。光くんはお構いなしにやっと邪魔者が消えたなんて喜んでいる。

『今度忍足にメール入れとこうかな。本題入るとですね…。』
「おん。」

急に真剣なムードに切り替わった。内容はアレだけれど。私が普通のリアル話をすると思ったら大間違い。


『なんとオフ会することになったの!』
「ふぅん…ってまじスか?」
『まじまじ、それが東京の人でまた来週東京行かないとーって!それがね、あの歌い手コンビで有名な"だろぃ&C"さん!』
「それって男やろ?しかも2人やで、襲われたらヤバいわ。」
『多分大丈夫?何度も通話してるし私襲われるような可愛らしい容姿してないし。』





「(今度は部長誘って尾行や。あの人なら無駄ないやろ。)」
『?』



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