青い空、白い雲。 四天宝寺中は今日も相変わらず賑やかである。男子は廊下を走り回りプロレスするわ女子は群れるわでイライラがMAXだというのにノートを職員室から教室に運べだぁ?冗談じゃない。…しかし私はヘタレなためもちろんそんなことは言えず言わば優等生ポジションにいる。 あれや、二次元なら爽やか系委員長タイプが「半分持つよ?」「うふふ、ありがとう」フラグなのだが生憎そんな委員長は三次元に存在しません。いるのはさっきから 「浪速のスピードスター捕まえてみぃ!!!」 と廊下を走り回っているバカだった。そのバカを追いかけているやつもバカやと思ったら…。爽やか系スポ根美少年白石王子やった。白石王子は私が唯一三次元で認める男子だ。顔は勿論、性格もよし、文武両道。二次元産でOKだろ、ぐらいなもの。思わず歩くのをやめて立ち止まってしまっていた。見とれていたのか、ごめんね私の婿たち…浮気はもうしない! 『…!』 ノートを再び運ぼうとしたその時、誰かにぶつかった。当然のごとくノートタワーは崩れるわけでありまして。オイコラどこ見とんねん!とすら言えず。というかそいつ、当たった癖に見向きもせず立ち去ろうとしやがる。今時モブでもアクション起こすのにどないなっとんねん!!!…ピアスじゃらじゃらつけおって…。…怖い、今更拾えよピアスなんて言えないし。はぁーあ、ほんまに、 三次元なんてありえへん! 帰ったらぜんざいPに聞いてもらお…。 |